2 転生の後

「上から…(笑)」

「いつまで笑ってるんだこのクソ爺!俺は死んだんだぞ!」

「ヒー、ほんとに面白い死に方をする奴じゃのう。そんな面白い死に方なんて100年は見てないの(笑)」


 こんのクソ爺が……


「というか、なんで上から車が落ちてくるんだ!おかしいだろ!?」


 そう、どう考えてもおかしいだろう。上から車が落ちてくるなんて……


「あー、それはちゃんと見ておいたぞぃ。どうやら車を空輸してたところに、事故が起こっていくつか車が空を走ろうとしたようでの」


   ( ゚д゚)   m9(^Д^)「プギャー」


「というか、あんたみたいな爺がほんとに神様なのか?」


 そうだ、こんな人の生死を嘲笑うような奴が神なわけ……


「うむ、わしゃ神じゃ。疑うなら、願いをかなえてやってもいいぞ」

「無礼な口を聞いてすいませんでした、お髭の立派な神様。自分は転生したいです」


 願いを叶えてくださるんだ!きっとさぞかし良い神なんだろう。


「ふぉっふぉっふぉっ。正直な人間は好感が持てるのぉ。地球で再び生を味わう、でいいかの?」


 要望も聞いてくださるのか、やはり良い神ではないか!


「あわよくば、ファンタジーな世界で戦闘に特化したチートを持って転生したいです!」

「うっわ、いきなり欲望丸出しかこの小僧……まぁいいじゃろ。そんな世界ワシの管理下にないけど、別に適当な世界に放り込んでもバレんじゃろ。」


 ん……管理下にない?それってつまり他の人(?)の世界とかそういうのじゃ……


「よし、ここでよかろう。ではの、上から轢かれし少年よ。いかん、思い出したらまた……(笑)」


 おい待て最後に1発殴ら――せ―――――

§


 …

 ……

 ………

 ここは…?なんか暗いな…

 でも…とても温かくて、気持ちがいい…


§


「あ、性別決めてなかったの。まだ変更してもバレなさそうだし、今のうちに決めておくかの」


   キーンッ…パシッ

左手を上げ、右手の甲の乗った硬貨は――


「表じゃな。男のままでいいじゃろ」

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