転生物のお話らしいですよ?

1 唐突の死

CCキャッチコピー:『世の中にそんな死に方をする人だっている。宝くじに当たったと思え(強要)』



以降本文

――――――――――





 突然だが今、雲の上に立ってます

 何故そんなところに立っているのか。それは、遡ること数十分前……


§


「やっと今日の授業終わったな」

「なー、剛田ゴリラの授業長すぎ」

 そんな会話をしている友達を尻目に、俺は鞄を抱え早足で教室を出て下駄箱に向かった。

 何と言っても、今日はあの「ドラゴンファンタジー」のアップデートの日!事前に出ていた情報を見るだけでも心躍るんだ。アプデ終わりを今か今かと待つのはいちファンとして普通の事だろう。

 そう思い、車の通っていない道路を飛び出した。事実、車は通ってなかった。そもそも信号は青だし、マンションや一軒家の並ぶこの道は、平日のこんな時間にはほとんど車は通らない。

 しかし、しかしだ。

 いったいどこの誰が……


 どこの誰がに轢かれると予想できるだろうか。

 まぁ、正しくは潰されるという表現の方が正しいのだろうが、車の前方部分が当たったのだ、轢かれるでもあながち間違いではないだろう。


§


「ふふっ、ふ、不幸じゃったの……」

 そして、この目の前で笑いをこらえている人物…

「上から轢かれて死ぬだなんて、めったに経験できることではあるまい(笑)」

 否、笑っている人物は

「ま、人が70億もおればそんな死に方をする奴もおろう。諦めることじゃ。それにしても、上から轢かれたのか……どこに行っても自慢できることじゃ」


 この人物、いやクソじじいはどうやららしい。

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