星に終わり
破滅、終焉。あるいは始まり
紹介文:『【ただ終わる。彼らのなにかが、あの場所で】
なんかわからないけど書いた。自分でも何が書きたかったのかはわからな
い。
決して星が降るようなことはないし君のことを追いかける私もいないです、
たまたま。
これは最初のページでも最後のページでもない。ただ、みんなの心の1ペー ジとして。』
以降本文
――――――――――
「そうだお前ら!あの日に星を見たの覚えてるか?」
「忘れるわけがないだろ。あれで気付いたんだから」
そうか、あの時もこんな透き通った夜だったな。まだそんなにいうほど時間が経っていないようでいて、しかし既に遥か昔のようにも感じる……不思議な気分だ。
「じゃあさ、最後にあそこでまた夜空を見上げよう!」
「いいねそれ!私さんせいっ!」
「おー、俺もいいと思うぞ!」
全員が賛成の意を表してくれる。
―――あれ、こっちの道だっけ?
―――いや、そっちだったような?
―――僕の記憶通りならあっちのはずだよ
―――お、さすが優等生は違う。それに比べお前らは……(笑)
前のように、みんなで横に広がって。ゆっくり、だけど少しずつ近付いてしまう。
懐かしいようなこの楽しい時間がずっと続いてくれたら。誰もがそう思って、でも声にも顔にも出さず。
そして、ようやくあの場所に着いた。着いてしまった。
その瞬間、トンネルを抜けたかのような眩しいほどの月光と、星たちの命の輝きが目に飛び込む。
「わぁ、やっぱりきれいね」
「でも君の方が奇麗だよ」
「また言ってる。でもここも、あの日と全く変わってないねー」
「そうだな……」
「もう落ち込むなって」
……それからどれだけ経っただろうか。みんな、黙って星を見上げている。
もうすぐ時間だってことはみんな気が付いているだろう。ただ、いつまでもこうして。このまま終わってしまいたい。そんな気持ちをだれが言い出したわけでもない。しかしみんなが同調している。
そして、気が付けばもうそこには誰もいない。
ただ彼らの楽しげな雰囲気はいつまでも残っているような気がした。
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