第13話:豚肉燻製装置の試作

 その後、一番、成功した事業がジャム作りで売上が村営の販売所の道の駅

2つ、温泉施設の売店3つで、売れ始めた。その後、地元産ポークのベーコン

も売れ始めて、大きめの燻製機械を作って欲しいと、加藤末吉に、加藤一郎

村長から連絡が入り、予算を立てるように言われた。


 そこで、百万円で、大きめの燻製用の釜4つを作る事にした。まず、

ドラム缶を用意し、上と下をくりぬいて、上に蓋を作り、中に入る大きさの

ボールに、近くの山の間伐材と、桜のチップ、燻製用の木のチップを集めて

、ボールの下に更に大きい、鉄の皿を置いて、落ちてくる豚の脂を受け止める

様にした。


 一度に最大20kgまで入れ、ベーコンが10~15kg作れる製造装置

として考えた。レストラン道山の北山健介さんにお願いして実際につくって

もらい、燻製用の木材チップの配合してもらい、その比率を教えてもい、

豚肉の下処理の方法も文書にしてくれるようにお願いした。


 その代わり、ドラム缶で出来た燻製装置を1台、譲って欲しいというので

、了解した。その後、ジャムミキサー6台購入し、60万円と燻製機で合計

160万円の費用がかかった。それでも1982年5月26日には、燻製機

とジャムミキサーが揃い、ゴールデンウイーク前に製造できることになった。


 その後、村のバーベキューにも、同じ装置を作って欲しいとの要請があり

、加藤末吉が1日がかりで作った。村営の旅館でも、燻製とジャムを使った

料理出すようになり、バーベキューと両方で、当初の4倍の売れ行きに

なった。夏も、村の宿、バーベキュー、川遊びで観光客が増え、渋滞する

盛況だった。鮎の養殖業者も養豚業者、ジャム用、果実の栽培農家も大忙しで

、夏は、ジャムとアイスクリームをのせた物が飛ぶように売れた。特に

レストラン道山や村の道の駅、村営の天然温泉の売店で売れたようだ。


 マイクロバスもピストン輸送で運転手も忙しく交代交代で対応していた。

 秋のキノコ取りツアーも人気があり、取れたてキノコの味噌汁、肉との炒め物

と御飯、ジャムとフランスパンもかなりの勢いで注文が出て大繁盛だった。


 しかし、11月の声を聞くと4月迄は、暇になり、その差が激しかった。

 そうして、1983年を迎えた。今年は、3月から、どうやって、お客さん

への対応をうまくやるかシーズン前から考え、人手不足ため、アルバイトさんを

、近くの相模原、八王子、厚木から、マイクロバスで送迎するプランも考えた。


 そこで4月には、ゴールデンウイーク用と夏休み繁忙期、50人のアルバイト

募集をかけて、対応した。そして、冬場は、土日に、村営の温泉と宿で、高尾駅

、橋本駅、海老名駅まで送迎宿泊プランを計画すると、特に1982年12月

20日から1983年1月10日かなりの予約が入った。

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