紙が大量に手に入ったので何かしてみたいと思う

みし

紙が大量に手に入ったので何かしてみたいと思う

その辺りから要らない紙を集めてきた。

それらはモノを書くのに適さないゴワゴワした紙——いわゆるチラシの包み紙である。

袋積みのまま運ばれ、封を開けられずそのまま廃棄所に運ばれる例の紙である。それを一束ほど手に入れる事が出来た。

そういうわけで、この紙を使って何か作ろうかと思う。

実は、この紙、布団変わりにもなる優れもの紙だ。

だが、今すぐこの紙を使って出来るのは折り紙であろう——そう思いながら、大きな枚を広げて紙を折ってみたやや頼りない——もう少し強度が欲しいと思った。

まぁいいかと思い、紙を真四角に切って折ってみると箱ができあがった。

ついでに鶴や手裏剣なども出来たが、ややヘロヘロして見るからに弱々しい。

作り上げたものを見ながら少し考える。

そこで、紙を二枚か重ねて折りたたんでいく。

二枚重ねにすると厚みが出る分かなり丈夫になるのだ。

その代わり大分折りにくくなる。

思考錯誤していくと取りあえずバッグが出来た。

紙で作ったバックも選べばそこそこ感じが良い物であるが——貰ってきた紙のデザインはどうもいただけない。

やはり何かしら物足りないので、今度は粘土細工に挑戦する事にしてみたいと思う。


まず紙を細かくちぎっていく。大きな紙を何枚も手でビリビリに引き裂いていく。

一枚……二枚……三枚……。

もう何枚か分からないほど切り裂いた。

切り刻んだと言っても、まだ片面10cm大の大きな紙の破片がその辺に散らばっているだけだ。

この大きな破片を更に細かく手で引きちぎる。小指程度の幅まで細かく刻む。


刻む……刻む……刻む……刻む……

刻む……刻む……刻む……刻む……

刻む……刻む……刻む……刻む……


そろそろ手が作れてきたが、気合いで作業を続ける。


刻む……刻む……刻む……刻む……

刻む……刻む……刻む……刻む……

刻む……刻む……刻む……刻む……


そうして細かく刻んだ紙片がようやく籠一杯分になった。

さて、この紙片をバケツの中に入れ、風呂の残り湯を注ぎ込んでしばらく放置。

ホントはぐつぐつ煮た方が良いらしいがそんな余裕は無い。


私はしばらく休憩。手も指が疲れたので、手作業はお休みして休憩。

その間に飯でも食べに行くことにする。


……

……


飯を食べて帰ってくると既に一時間ほど経ったので、作業を再開した。


紙が流れ落ちない様にバケツの水を捨てると紙を絞って水切りをする。

これが案外大変な作業だ。水を含んだ紙片を捨てようと思っていた布きれに包んで力一杯絞っていく。

水がじわじわと染み出てポタポタ下に落ちていくが、これではまだ不十分である。

布を一度広げて紙を混ぜ込んで並べ直すともう一度丸めてぎゅっと絞る。そうすると、また水が少し出てくる。

並べ直してはキツく絞るを何度か繰り返し、十分に絞りきったかなと思ったぐらいではまだ不十分である。

ゴマの油を絞り取る様に更にキツく絞り出す。


ちぎって、しぼりまくった繊維が粉々なった紙に、でんぷんのりを加えてく。

紙にのりを少しずつ混ぜていき硬さを確認していく。

少なすぎるとバラバラになり、多すぎるとネバネバしてしまう。十分な硬さを確認しながらノリを少しずつ加えていく。

目標は粘土の様な硬さである。

粘土の硬さは耳たぶより若干硬いぐらいだろうか?そう思いながらトライアンドエラーを繰り返し、ようやく思い通りの硬さに仕上がる。

要らない紙から作った紙粘土の完成である。


今度はこいつで紙工作をしよう。

今回、これでペン立てを作ってみた。


感じるママに粘土をコネ、土台の上に輪っかを順番に積み上げていく。

そして綺麗に均していくと円筒状のペン立てが輪郭を現していく。

さて、こいつを乾かして、水はけと彩色の細工をし、ペンを差したら完成だ。


次は書く為の紙を探してくることにしよう。


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