魔王と勇者の戦い

もえすとろ

恋する魔王と勇者

ナレ(念の為言っておこう!この物語は魔王と勇者の恋の駆け引きである?)


勇者「魔王!覚悟ーーーーーっ!」

ナレ(この者は勇者、魔王討伐を運命に持つ少女。そして絶賛片思い中である。

   相手は……魔王!そう!魔王なのである!

   初めて魔王を見たその瞬間、恋に落ちた乙女)

勇者(ボコってでも私のモノにする!全てを手に入れるのは私よ!)


魔王「この程度の攻撃で我を倒せると思うなよ!」

ナレ(この魔王、悪逆非道!絶対強者!滅ぼした村は数知れず!

   しかして、本来は争いを好まない心優しい魔族の王である。

   彼は今、戦争をしている!そう!勇者への恋という戦争を!)


勇者「ぜぇぜぇぜぇぜぇぜぇ」


魔王「息が上がっているぞ?無駄な努力は止めて我の軍門に下るがいい」


魔王「まぁ、逃げ帰るなら止めはせんぞ?」

ナレ(この魔王、威厳の為にこのような口調ではあるが

   実際に言いたいことは別にある!

   実際に言いたかったのは……

   『さっさと帰って傷を癒してもらいなさい!』である)


勇者「ふん!私はまだ負けてないんだから!覚えてなさい!」


魔王「ふっ、いつでもかかってくるがいい」(いつでもいいからまた来いよな)


勇者は仲間と共に帰っていく


魔王「勝ったな……」(なんとか殺さずに済んだな)


僕A「さすが魔王様です!」


僕B「さっさと人間どもと皆殺しにしてやりましょう!」


僕C「そうだそうだ!」


魔王「ならん!!」(魔力ブワーーーーー!!)


僕's「ひぃっ!」


魔王「そんな事をすれば勇者に……」(嫌われちまうだろうが!!)


僕A「……な、なるほど!勇者にスキを突かれる、と!さすがは魔王様です!」


僕B「すみません!私が間違っておりました!」


僕C「そうだそうだ!」


僕B「……後で城の裏に来いや」


僕C「…………」


魔王「私闘は禁ずる、よいな?」


僕B「ははぁ!」


魔王「次に勇者が来るまでに城内の宝箱に宝を入れておけ」


僕B「その、毎度毎度、何故宝を入れ直しておくのですか?」


魔王「ふっふっふ、プ・レ・ゼ・ン・トだ」(喜んでくれるだろうか)


僕A「おお、さすが魔王様!プレゼント死する者への餞別ですね!」


魔王「分かったら、さっさと仕掛けてこい」


僕's「仰せのままに!」



魔王「行ったな……よし、魔法鏡よ。勇者を映せ」



勇者【もーーー!なんで勝てないの?あの魔王強すぎ!理不尽だよー!】


仲A【落ち着いて勇者。確かにあの魔王は強い、けどそれを倒さないといけないんだよ】


仲B【う~む。何か打開策が無いだろうか……】


仲C【いっそのこと色仕掛けで倒す、というのはどうでしょう?】


勇者【色仕掛け?何それ?どーやんの?それで魔王倒せる?】


仲C【そうですね、ではまず下着姿になって】


勇者【わかった!脱げばいいんだね!】


魔王「ぶふぅーーーーーっ!」


仲B【これ止めぬか!】


魔王「そうだ、止めぬか!」


仲B【ここで脱いでどうする!魔王の前で脱がぬか!】


魔王(違ーーーーーーう!何故だ!何故そうなる!)


勇者【そっか!それでそれで?脱いだらどうするの?】


魔王(そ、そのような事に興味を持つなど許さん……もし眼の前で脱がれたら…脱

がれ)



~魔王妄想中~



僕A「魔王様!宝箱仕掛け終わりました!!」


鼻血ぶーーーーーー

魔王「くっ、我とて只ではすまないだろうな」


僕A「ど、どうされました?魔王様」


魔王「おお、お前!何故ここに?」


僕A「仕掛け終わったので報告に」


魔王「そうか、ご苦労であった。下がってよいぞ」


僕A「魔王様?先ほどの言葉は……」


魔王「ん?勇者がな……」(って言えねぇ!勇者の裸想像してたなんて!!)


僕A「勇者の新技、ですか」


魔王「あ、ああ、そうだ!この鏡で偵察中にな」


僕A「魔王様が、タダではすまないほどの攻撃……ゴクリ」


魔王「念の為、次回勇者が攻めて来た時はお前らは出てくるな」


僕A「はっ!配下の身を案じてくださるとは……ありがとうございます」


魔王「う、うむ。では、次の指示は追って伝える」


僕A「はっ!持ち場にて待機しております」



魔王(あっぶねーーーーーーーーーー!!マジでバレるかと思ったぁ!!)





後日


僕A「魔王様!勇者一行が攻めてきました!」


魔王「そうか。お前達は何処かで隠れていろ」(色仕掛け色仕掛け色仕掛け)


僕B「しかしっ!」


魔王「来るなと言っている」(威圧)


僕A「どうやら俺たちは足手まといみたいだ。後は魔王様に任せて退くぞ!」


僕B「っく……わかった」


僕C「そうだ…そうだ…」


魔王「そんな顔をせずともよい。我は負けぬ」


僕's「はい!」



バタン!勢いよくドアが開く


勇者「魔王!今回の私は一味違うわ!」


魔王「なっ………………」


勇者「ふんっ、どうやらこの姿に恐れて声が出ないようね!」


魔王(確かに、どう声をかければよいのか分からぬ……)


勇者「この装備は私の信頼する仲間が考案した対魔王の切り札!全身タイツ(桃

色)よ!」


仲Cがサムズアップしてる


魔王「……お前はもう少し仲間を選ぶべきだ」


勇者「何言ってるの?私の仲間は世界一だよ!」


魔王「そうか……可哀そうにな」


勇者「なんか馬鹿にされた気がする!ねぇ、どうして?しーちゃん、これ着れば魔

王何て一殺って言ったね?」


魔王「ほう、ソナタが勇者に……」

(悪くはないが勇者の魅力を引き出すには足りぬな)


仲C「ええ、魔王ならこの程度はしないと倒せません」

(勇者ちゃんのスタイルがくっきり出てて良いでしょ?)


魔王「そんな柔な装備で我の一撃を受け止めきれるのか?」

(加減が難しい、さっさと鎧を着てこい)


仲C「ふっ、今までの装備より魔法耐性が劇的に上がっているの!」

(アンタの攻撃じゃ傷一つ付けられないわ)


魔王「ならばその身をもって後悔するがいい!ダーク・プリズム!」

狙いは勇者のやや手前、直撃はしないけど衝撃で吹っ飛ばせるコースに魔法が炸裂!

ズッドーン!!

砂埃が舞い窓からの光を線状に反射する


仲C「くっ、なんて威力!でも勇者ならこの通り……」

全身タイツのあっちこっちが破れて肌が露になる


ナレ(どうやら床材の破片がタイツを切り裂いたようだ。そして魔王は)


魔王(こ、これは……チラリズム?大事な部分は見えそうで見えない至高の嗜好か⁉)


勇者「痛た~、でも大丈夫!今度はこっちから!」


仲C「待って勇者!」


ナレ(跳躍する勇者!

   ビリッ! パッーン! 弾けるタイツ! 露になる裸体!)


勇者「~~~~~~~~~~~~っ!!」


一同「あっ」


勇者「……ぐすん……おうち帰る」


仲A「お、覚えてろ!」


仲B「この変態め」


仲C「よく(も)やってくれたわね!」




勇者一行撤退



残された魔王






魔王「くっ……謎の光で見えなかった…………」

|||orz


ナレ(魔王と勇者の戦いは続く!?)

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