第156話 ナセルリナの思い その2

 

 今日は一日色々なことがあった。


 まずは竜だ。

 空を多い尽くすほどの竜をこの目で見ることができるとは思わなかった。

 そしてその竜達があっさりと殲滅されるとも思わなかった。


 空を埋め尽くすほどの竜や飛竜をたった四人で殲滅できる村。

 多分他の人に話しても信じてもらえないだろうな。

 私だってこの目で見てなければ信じられないくらいだ。


 退治した竜達は全て回収してると言っていた。

 確かに落ちていく竜が消えるのはこの目で見ていた。

 あれはどんな仕組みなのかな?


 あれだけの数の竜。

 素材にするだけでも相当な量になるだろうな。

 角一本、牙1つ、鱗1つでも騒ぎになるであろう素材が、もし大量に市場に出回ったら大騒ぎだ。

 まあ、それはそれで面白そうではあるんだけどね。



 あの書庫も凄かったな。

 まさか千年以上前の書物があんなに沢山あるなんて。

 多分だけど、あれだけのの蔵書を持っている書庫なんてないんじゃないのかな?


 キョウカさんも最初はちょっと怖かったけど、途中から沢山お話してくれたし。

 そういえば薬草や香辛料を欲しがってたみたいだけど。

 あれ、一部は結構強力というか、用途に注意が必要なものも混じってるけど大丈夫かな?



 鍛治場合も凄かった。

 設備も凄そうだったけど、やってることが凄すぎる。

 独自で魔動機兵を作ろうとするなんて。


 ルルさんにハカセやキョウジュもなんでもないことのように話していたけど。

 あの内骨格、魔力を通しやすい素材ってなに?

 多分、今までの魔動機兵と全く異なるものを作ろうとしている気がする。


 それと格納庫に巨大な農具のようなものがあったんどけど……。

 まさかね?



 農場は……。

 ダグフェルンが二頭!

 しかも農作業やってるなんて!


 ヒダリさまはあんまり気にしてなかったけどね。

 なんとかできる人が沢山いるからって。

 実際あれだけの竜達を苦もなく退治できる人達がいるんだもんな。

 なんというか凄すぎるよね。


 それにパポールさんとケイトさんの喧嘩。

 それを止めてるのがダグフェルンってのも凄いけど。

 あの殴り合いは……。


 地面が大きくへこんでたもんね。

 ガウンティの街の衛兵やお城の騎士さん達じゃ、あの喧嘩は止められないよ。

 というか街が壊れちゃいそうだ。


 そんな喧嘩も大したことないって。

 大したことある喧嘩が想像できないよ……。

 ホントにとんでもない村だよね。



 なんか色々凄くて、私の想像をはるかに飛び出たことがたくさんあるけど。でも、でも、凄く楽しそう!

 うん、楽しそうなんだよね。


 だから、あの話受けてみよう。

 あの村で仕事やってみよう!

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