第7話 一難去ってまた一難
また白い空か。
何回目だろうな。
何百?何千?
まあ、気にしたところでなにもかわらん。
次だ次。
柄に手がかかり……
首か?
右から飛んできた横薙ぎの斬撃を打ち上げるように拳でそらす。
そのまま相手に向かって距離をつめる。
今度は左斜め上から斬撃が降りてくる。
体を大きく左にターン、そのままさらに距離をつめる。
再度、右からの横薙ぎ。
今度は胴。
前宙で回避。
着地点を狙ってきた左からの斬撃を踵落としで踏みつけ、着地の反動でさらに距離をつめる。
相手との距離はほぼ0。
渾身の右ストレートで相手の顎を撃ち抜く!
撃ち抜いた拳の反動を利用してそのまま顔面に裏拳を叩き込む。
裏拳を叩き込んだ回転を利用してさらに回し蹴り、地面に顔面から叩きつける。
一瞬の間が空いてから地面を確認すると、そこには頭部を失ったランガーが転がっていた。
倒したのか?というか殺したのか。
くっそ、散々俺を殺してくれた相手だってのにあまりいい気分じゃねえな。
墓でもと思ったが、そもそも埋める場所すらないな。
どうするか、このまま野晒しってのもな。
遺体?が透明になって消えていく。
完全にきえてなくなったな。
終わりか?
どうなってるんだ。
倒せばあの爺さんのいったとおり道でもできるのかと思ったが特に周囲に変化もない。
いや、真っ白な空間に黒い点?
「なっ」
また白い空か。
原因はあの黒い点だよな。
あいつで終わりじゃないってことか。
黒い点じゃなにが何だかわからん。
また情報収集からか。
「よっと、っ!?」
白い空。
今度は起きた瞬間から攻撃されるのか。
どうするかっ!?
今度は起きる間もなくか!
また白い空か。
っと、急いで体を移動させっ……。
白い空。
全力で逃げる!
危なかった。
さっきまでいた場所が大きくえぐりとられている。
全力で距離を開けたつもりだったがんだが。
足下ギリギリまでえぐられてるな。
かなりの広範囲だ。
っと考えている暇はない!
次の攻撃は?
とにかく逃げる!
どうやら連続では来ないらしい。
様子見されてるのか?
連続でできないのか?
なんにしても逃げる場所があるのかもわからない。
なら距離をつめる!
くそっ、まだ黒い点のままだ。
せめて相手の輪郭でも見えれば対策を練る切っ掛けにできるが。
何も分からないままあの攻撃が来れば、また粉々にされて終わりだ。
何も分かっていない以上、相手を知ることに全力を注ぐ!
見えた!
長髪の男?
そして弓?
不味い。
横に!
とんでもねぇ威力だが!
かわせた。
この隙に更に距離をつめる。
見えた。
ブロンド長髪のエルフの男だ。
武器は弓、弓のみ?
矢のない弓をかまえた?
とにかく状況は良くわからんがマズイ気がする。
横に!
「が!」
くそっ、散弾も撃てるのか。
しかも魔力を打ち出すタイプか、さて……
止めは眉間か。
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