無人間
はるき
第1話プロローグ
始めに感じた感覚は痛覚だった。何も感じない無の場所にいきなり電撃のような感覚が走ったのだ。自分は最初、なんなのか分からなかったがそれが痛みであるということを知ったのは16歳になった時だった。その時クラスの中でも異質な存在ゆうならばヤンキーだ。そのヤンキーに突然放課後に殴られたのだ。なんで殴られたのかは分からないがそれが2回目の痛覚であり、人生で最後の痛覚だった。それ以降、自分は痛みを感じることがなくなった。腕を抓っても引っ掻いても何も感じない。そういう人間になってしまった理由は僕にも分からない。よく周りから心がない人間だと言われる。自分でもよく思う。だから僕は大学を卒業して自分探しの旅に出たのだ。どこかに行ってしまった自分の心を探すために
無人間 はるき @yasudaharuki
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