第16話帰宅

その後勝家さんの所に戻って報告をする。


すると突然肩から力が抜けるように座り込んだ。


勝家さんは自分が帰ってくるまでずっとおろおろしていたらしい。


どうやら自分が信行様に粗相を働くんじゃないかって心配していたようだ。


「まぁ、とりあえず何もなくて良かったよ。もし信行様に粗相をしでかしてたら自分が斬れなきゃいけないと思うと・・・」


「す、すみません・・・」


「結局何も無かったからいいけど。そういえば信行様はなにか言ってた?」


「そういえば次の出陣の時は自分は信行様の隊で出陣するらしいですよ」


「なに、そんな事一回も聞いてないぞ。自分はどうなるって?」


「それは軍議通り勝家さん自身が隊を率いるそうです」


「とりあえず明日信長様の元に行って詳しい事を聞かなくては・・・。ありがとな新鬼。それじゃ」


そうして勝家さんは立ち去ろうとする。


「あっ、恩賞の申請お願いします!」


「恩賞?ああ、まだしてなかったな。明日行くときにやっておくよ」


それだけ言って動きだした。


自分は頭を下げて見送った。


もう時刻は酉の刻を回った頃。


武器の手入れは明日にしてまずは夕餉と風呂だな。


しかし風呂といってもサウナみたいなものであまり慣れない。


前みたいに湯船に浸かりたい...。

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