第10話永禄三年6月

永禄三年6月某日その日は唐突に現れた。


正確には信長様の考えは唐突だった。


「みんなよく集まってくれたわ。今日より一週間後に美濃攻めを行うわ!兵糧などの準備は整っているからあとは個人個人で準備する物を準備して!」


こうして信長様の考えにより美濃を攻めることになった。


以前にも攻めたらしいが失敗したらしい。


今回は策があるのだろうか・・・


「新鬼と勝家は残って!他は解散!」


そう言うと他の家臣は去っていった。


「新鬼は今まで通り勝家と共に出撃して。それと前回任務を言い渡したときの恩賞を渡してなかったわね。


はい、これ。この金で鎧とかもろもろ調達してきなさい」


そういい小包が渡された。


開くとそこには大量の銭が入っていた。


「信長様!何故新鬼にこんなに渡すんですか!?」


横からのぞき込んでた勝家がびっくりして信長様に進言していた。


「なによ勝家。たった10貫じゃない。何か文句あるの?」


「いえ、信長様がそうおっしゃるなら問題ないです・・・」


「ならいいじゃないの。いいわね!新鬼!絶対無駄遣いしちゃだめよ!しっかり武具を買いなさい!それと勝家は新鬼について行って。いいお店紹介してね!これにて解散!」


「「ハッ!」」


そういい自分と勝家さんは部屋を出た。


そういえばさっき信長様はたった10貫と言ったが確か100万円ぐらいの価値だったはず・・・


「とりあえず信長様に言われたから買いに行くの付き合おう。というか付き合わなければ信長様に怒られそうだし・・・」


「今から行きますか?それとも明日?」


「まだ時間も早いし今行こう。というかあと一週間しかないし行く3日か4日前は体を休めたいから・・・」


そういうことで今から武具の買い出しに行くことになった。


この世界に来るまで一切武具に触ったこと無いから不安だ・・・。


「本来ならそれだけあれば特注品も作れるが時間も無いから既製品を買うことになる。だけど今から行くところは既製品でもしっかりしてるから問題ないぞ。それと刀は私がいつも行ってる所でいいだろう。それと槍だが・・・」


と色々と勝家さんは言っていた。


そうして城下町を歩いていると目的の武具屋が見つかった。


話ではここで甲冑と槍を買うらしい。


「おっちゃん居る?勝家だけど。」


そういうと店の奥から一人の男性が出てきた。


「こりゃ珍しいお方だみゃぁ。勝家様が来てくださるだなんて!」


「おっちゃんそういうのはいいから頼みがあるんだけど。」


「何です?何でもいたしますよ!」


「こいつの甲冑を見繕って欲しい。それといつもの槍が欲しい。」


「なるほど。分かりました。そこのお前さん、こっちへおいで。」


「は、はい!」


そうしてついて行くとそこには甲冑が並んでいた。


「うーん。お前さんに合いそうなのはここらへんですかな。それと見たところ予算もあるようだしこの厚い奴がいいだろう。そして槍だけどこいつだ。」


そういいその部屋の奥から一つの槍を持ってきた。


「こいつは信長様が考えなさった三間半(約6.4メートル)にも及ぶ槍だ。従来の二倍はある。」


そういうと店のおっちゃんは甲冑を箱の中に入れていた。


「値段は槍も込みで6貫と言いたいけどまけとくよ。4貫だ。」


お金を払い店を出た。


刀はここから少し離れた場所に店があるらしい。


「一旦戻るぞ。邪魔になるからな」


そういい勝家さんは帰ろうとしていた。


当然ついて行った。


そういえば刀ってどうやって手入れするんだろ・・・


スゴく難しいって聞いた事あるな・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る