閑話.弾丸の軌跡
Side:
・・・久々の殺しの依頼だ。
ターゲットがフォーレの街に行くと言うことなのでそこで仕留めることにした。
実行犯がバレないにしても王都内でエルフの王女を殺すのは愚の骨頂だからな。
ターゲットを迎え撃つために早速フォーレに向かうことにした。
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おかしい・・・2日後に到着するはずのターゲット・・・スティファニー・オルティスが物凄い勢いで酒場でメシを食っている。あ、喉を詰まらせた。
諜報の奴らめ、正確な情報を寄越して欲しいものだ。
まあいい
未成年のくせに酒を飲んで酔いつぶれたターゲットが部屋に運ばれていく。
さりげなくついて行って部屋の場所を確認したら殺しの準備に入る。
街を歩き狙撃のポイントにあたりをつけてから宿を取り、部屋でスナイパーライフルの手入れを行う。
午後8時、早朝に狙撃をするために就寝した。
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早朝、まだ日が昇る前に狙撃ポイントに着いてライフルの微調整を行う。
ターゲットの部屋の窓をスコープ内に納めてジッと時を待つ。
待っている間に心を静め自分を一発の弾丸に見立てライフルとシンクロさせていく。
やがて朝日が昇って少ししたらターゲットが窓を開いた。
「―――!?」
オッパイでっけー!
伸びをしたらボタンが弾け飛んで隙間からオッパイの谷間が見えた!ウヒョー!
…い、いかん!そうじゃない!さっさと撃たねば!
慌てて引き金に指をかける。
ビスッ!
「かふッ…」
…何だ?…何か硬いものが
一体何が・・・
まさ、か…
もう目が 見え ない、意 識 が・・・
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こうして、スティファニーの胸元から弾け飛んだダイヤモンドのボタンは、図らずとも暗殺者を射抜いていた。
弾丸の軌跡・・・完。
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