【とある神の語り ②】
2年前——
ある一人の冒険者が、薬草採取の際にマモノに襲われ死亡した。
そういうことになっていた。
死体となった冒険者を発見した冒険者パーティーが『マモノに襲われた』と勝手に判断したのだ。だが、そう判断してもこの世界においてあながち間違えではない。
人間に害するものなど、昔からマモノと決まっているからだ。
だから、マモノの立場を考えようとしない。
彼らが何を思い、行動しているのか。
誤った常識で、実際に苛まれているのは一体どちらか。
マモノ以外の者に襲われる可能性なんて微塵も考えないのさ。
さぁ、ホープ。
君は希望だ。
ボクが選んだただ一人の希望、そして可能性。
今は何も分からないかもしれない。
そういう仕様なんだ、許してくれ。
君はたくさんの人と出会って、会話して、恋をするのも良いかもしれない。そのうち自ずと気づくだろう。自分の使命を。
君の名前に込められた真意と、君自身の力がこの世界を救うんだ。
ボクは見てることしかできないけれど、君なら出来るよ。絶対に。
ボクが他人に期待することなんて滅多にないんだから。
頑張ってね、ボクたちの希望、『ホープ』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます