vs, フラモン Round.2
『
ボクは持ち前の運動神経を
とはいえ、二次被害は
グラウンドにはボコボコと鉄拳の
「ガンバレー!」「負けるなー!」「行けー!」
身の安全を確信したからか、各教室から
事の成り行きから、どうやらボクを〝味方〟と判別したらしい。
ホント、現金なヤツラだよ。
全身鋼質化に加えて〈
「ちゃんと勝ってよね? 今月、ポケマガチヤバなんだから」
ネイルケアがてらにギャル系がゴネた。
「オマエらーーッ!
『マドカ、集中して』
胸ポケットのパモカが
「ジュン? いま、何処さ? おっと危な!」
頭上からの鉄拳を回避しつつ、現在地を確かめた。
『二階の電算室。此処なら滅多に誰も来ないし、対策に
「で、策は?」
『現状、圧倒的に情報不足なのよね……一応、此処のコンピュータをパモカ補佐に使って
「まさかの策無し?」
『う~ん?
泡食って制止するも……ゴメン、もう後の祭り。
「んにゃろ!」
効かない。
むしろボクの方が鏡返しを喰らった。
「シビビビビビ……ッ!」
鋼質化ボディの内側を衝撃の振動が駆け抜ける。
「なら、これで!」
そのまま落下の勢いに乗せ、空中前転を加味した
ローリングソバット!
ミドル! ハイ! ミドル! ロー! ミドル!
にも
「クソッ! 効かないや!」
『じゃなくて、心配かけない! どうして考えなしに
「考えるな、感じろ」
『……
「ブゥブゥ! だって、もう行動に入ってたんだもん!」
『まったく……でも、あなたの〈エムセル〉よりも硬いって、どんな宇宙金属なのよ?』
「うん、宇宙は広いよね……って、ふぇ?」
イヤな予感に頭上を
「どわわわわ~ッ? 待て待て待て!」
と、不意にボクの腰へと
弾力性に
「ん? 何さ、コレ?」
ロープの
瞬発的なGがエグッ!
「何だ何だ何だ! コレは!」
「どうやら絶妙なタイミングだったようですわね」
バンジーロープが
聞き覚えのある声で!
「って、ラムスーーッ?」
離陸数秒後には屋上へと投げ捨てられていた!
鋼の
「痛~い! おしり割れたぁ!」
「
人型を再形成しつつ、メイドベガが
「ラムス?
「勘違いしないで頂けます? 単に買い物帰りですわ。それに
「相変わらずのヒメカ
釈然としない心境を押し殺す中、フラモンがボク達へと振り向いた。
「データ照合──〈ブロブベガ〉ノ〝ラムス〟ト認識。障害トシテ排除スル」
巨体がズンズンと迫り来る!
──ツルーン!
転んだ。すってんころりんと。
起きあがろうとして──ツルーン!
再度、
「不確定障害発生──トラップ確認」
手で
それがヤツの足下周辺に
「
「いつの間に仕掛けたのさ?」
「
あ、ホントだ。
身長、ちょっと縮んでる。
ってか……
「歩行ニヨル離脱可能確率十六パーセント──飛行シークエンス実行」
脱出を
飛翔離脱を
「ヤバッ! そういえば、アイツって飛行能力があるんだっけ!」
「その点も御心配なく」
涼しい態度で長い
彼女の自信を立証するかのように、粘液がフラモンのスカートを掴んで放さない。まるで
「
そう言って小指をヒラヒラ。
よく見りゃ、指先に納豆糸みたいなのが泳いでいる。
「張力均衡値想定外──出力上昇」
フラモンは、
地表から数メートルは浮上できたが……そこまでだ。
ラムスローションは、しつこく食い下がる。
反発に引き合う二つのベクトル。
そして──どんがらがっしゃん──
「あらあら、無様ですわね……クスクス♪ 」
優位性に酔って、ほくそ笑んでいるし……。
怖ッ! コイツ怖ッ!
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