電波が悪い

 ネットをしている人ならわかるだろうが、電波が悪いとネットの更新やファイルのダウンロード、アップロードが遅くてイライラする。私の場合、2つ隣の部屋に設置しているルーターから、デスクトップにつけた無線子機へと電波を飛ばしている。理論上は通信速度450Mbps(bpsについては数字が大きいほど通信速度が早いと思っていただければ良い)は出るはずだが実際は20Mbps~50Mbpsしか出ていない。普段のネットサーフィンなどには苦労しないが、大きいファイルをダウンロードしたり、思い動画を見るのに時間がかかることがある。2.4ghz帯で飛ばしているので混線している可能性はあるが理論値との差にがっかりしている。


 現在は何に置いても高速化が求められている。某ネットショッピング企業は注文すれば次の日には届くし、PCのCPUやGPU、スマホのチップやソフトもどんどん高速化している。そこで、某ネットショッピング企業に注文して、次の日の受け取りを希望するとする。しかし、実際に配達されたのは2日後だった場合、注文者は遅いと思う人も多いだろう。


 私は某運送会社でバイトしたことがあるが、その運送会社は18:00までに受け付ければ、たいていの送り先には次の日に着くという驚異的な会社だった。他社も同じサービスをしているところが多いであろう。18:00までに営業所にて店舗依頼と集荷分を仕分けし、19:00にトラックに積み込み、センターまで運送。夜中にセンターにて仕分けをし、またトラックに載せて、次の日の朝か昼には現地に着いているのである。驚異的なシステムとスピードだ。しかし、トラックによる運送が遅れることがある。そうすると、もちろん配達は遅れるので配達員は謝って回らないといけない。1日で着きますよというサービスが自らの首を締めているのである。


 この文章にて言いたいのはクレームではない。高速化した社会で自らの色々な速度が遅かった場合の気持ちの持ち方について述べたいと思う。上記の通り、私のネット環境はあまり良くない。なのでイライラしそうになることもよくある。だが、そうなってしまうのはずっとPCにかじりついているからである。ダウンロードに時間がかかるなら、その様をじっと見ているのではなく、他のサイトを見たり(余計遅くはなるのだが)、小説を書くなどの作業をすればいい。しばらくしていなかった読書などもいいだろう。そうすると、いつの間にかダウンロードできていたという経験も多い。ネット環境が悪いことで、他のことに時間をさくことができる。そう思うとイライラすることもなくなってくる。それから、気持ちの持ちようであるが、遅い!と思っても、「昔はもっと遅かったよな」と考えると、今の環境がとても素晴らしいものと思え、じっと待つこともできるようになる。


 いつも最先端を求めていると、それに到達しなかったときがっかりする。しかし、この文章で書いたような考え方をすれば、下がってしまいそうな気持ちを多少なりとも上げることができるのではないかと提唱する。


 ただ、仕事においても高速化が求められているため、それに追いつく環境を整えなければ仕事が遅いと思われることもあるだろう。実に生きにくい社会になったものだとため息が出る。

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