迷い

……した?


…き


「サキ!」


「うわぁ!」


彼に声をかけられて肩が跳ねる。


「どしたの?」


心配そうな顔で私の顔を覗き込んでくる彼に私は作り笑いをする。

たぶん、引きつってるけど。


「なんでもないよ!」


「そう?」


ほんとに?不思議そうに彼はまだ私を疑ってるみたいだったけど諦めてくれたようだ。


日曜日まで、あと1日。

彼は私と一緒にいたいと思ってるくれてるのかな。勝手にここへ戻して、彼は喜んでくれてるのかな…。


「サキ!」


私の名前を優しく呼んでくれる人は彼だけだ。


私は微笑んで彼のところへ行く。


ねぇ、これからもずっと、私はあなたと一緒にいたいよ。




夜になって、彼の部屋へ行く。手には枯れた花を持っている。


コンコン、とノックする。

だれ?と声が聞こえる。


「起きてる?」


ガチャっとドアが開く。


「どうした?」


「……一緒に、来て欲しいの。」

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