3
危機
彼が現れて5日目。
彼も仕事になれてきた。
この日はちょっとした行事があって、
私たちはバタバタしていた。
「サキ!早く早く!」
「あ、ハイハイ…。」
今日は3年に一度くらいしかやらないお祭り行事だ。
最近は子供たち向けに楽しくパーティーをするだけなのだが、町中の子供たちが集まってくるためとっても忙しい。
やっと落ち着いて、子供たちのパーティーが終わり、大人達が楽しむ時間になった頃…
私は誰もいない教会のベンチに座り、ステンドグラスに反射する光を眺めていた。
『疲れたか?』
優しく声をかけてきたのは彼…
「うん。そうね。今ちょうど休んでたところ。」
『それはそれは…。休憩中すまないね。』
ではなかった。
「だれ…?!」
驚いて、立ち上がる。
私の目の前には黒く大きいものが立っていた、
『忘れたのか?私とお前は約束を交わしたろう。』
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