変わらぬ恋の行方

「はいっ、今日ここで終わりね。もうおやすみ。」


彼女は子供たちに優しく声をかける。


「えーーー!まだ聞くのー!」


子供たちはブーブー膨れた。

それを聞いた彼女は子供たちを愛おしそうに眺めながら、頭を順番に優しく撫でていく。


「もう、おやすみの時間よ?さぁ、おやすみなさい。」


優しく声をかける彼女の声は子供たちをゆっくりと夢の中へ連れて行く。


「はぁい。おやすみなさぁい。」


「うふふ。いい子たちねほんとに。」


彼女はふぅと息を吐くと、ゆっくりベッドから降りて、部屋を出た。

少し長い廊下を歩いて、玄関にたどり着く。

ガチャッとドアを開けて外に出る。


春なりたての夜は肌寒い。すぐ隣の教会に行き、ベンチに座る。


「私、ちゃんと決めたのよ。だから待っててほしいの。」


真っ直ぐな言葉を告げた。


眠くなったのか、そのままベンチに横たわり、目を閉じる。まだまだ夜は肌寒い。


涙を流し眠りにつく彼女の口から言葉がこぼれた。


「会いたいな…。」



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