34)ゆるっと他薦 その10(中・長編/完結済)

 ホラー結構たまっているような気がしていたんですけどね。うん、気のせいでした(笑)いや、ならべてみたらそうでもなかったのですよ。なので、もうちょっとためます。そのかわり(?)今回は、思ったよりはやくたまりました中・長編の紹介です。



 ー中・長編(順不同)ー


 まずは、以前新連載紹介した作品が2作完結しましたのでそちらから簡単に。


【坂井令和(れいな)さん作/手首蒐集家(ホラーミステリー/手首)】

 淫靡なほどにこまやかな『手』の表現、ルビで『描く』狂気。内容のおもしろさだけでなく、その新しい表現の可能性に感動をおぼえます。

 本編は全8話+あとがき解説の上中下3話+さらになにかつづくらしい……?

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889660759


【薮坂さん作/憑かれやすい彼女(現代ファンタジー/幼なじみ)】

 個性的な幽霊たちとのコミカルなやりとりが楽しい前半と、主人公も知らない彼女の『秘密』が明かされていく後半とのギャップがすごい。切なくもあたたかい余韻に包まれる物語。

 どうでもいいですが……冒頭にでてくる泥棒テーマで泥棒猫のエチュードね、わたしリアルにやったことあります(ほんとうにどうでもいい)

〈全27話〉

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889453854


【コノハナサクヤさん作】

 こちらは中編2本。どちらも4万字未満で文章も読みやすいのでわりとサクサク読めますが、そこに描かれている世界はとても深く広いです。

☆AIコンフリクト ―白と黒の叙事詩―(SF/アンドロイド)

白と黒。天使と死神。破壊と破滅。光と闇――夜が明ける直前の、透明な夜の気配。切なくもじんわりとあたたかな余韻に包まれるポストアポカリプスSF。

〈全24話〉

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885570609

☆されど月は島を想う(異世界ファンタジー/脱出劇)

 神話のような幻想的な空気と生々しくも力強い『人間』の姿。脱出劇の緊迫感と壮大なファンタジーの融合が素晴らしい物語です。

〈全24話〉

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886191251


【無月兄さん作/俺の幼馴染がバイオレンスな魔法少女を辞める件(現代ファンタジー/コメディ)】

 魔法をつかわない魔法少女のお話です。いろいろおかしいです。腹筋よじれました。基本ギャグ小説だし、ほんといろいろめちゃくちゃなのに、とてもしっかりした物語になっているところがニクイです。とてもズルいタイミングで、キュンとホロっとジーンとさせられます。

 そして。魔獣があらわれたことを知らせる緊張感のかけらもない着メロ、ニャンダフル星でヒットしたというSF映画『スターニャーズ』が頭からはなれません。笑

 にゃ~ん、にゃ~ん、にゃ~んにゃにゃ、にゃ~んにゃにゃにゃ~ん。

〈全53話〉

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886311024


【無月弟さん作/埋まらない、追いつきたい。僕等の12センチ(恋愛/年の差)】

 こちらは先日短編紹介したときに関連作としてチラッとリンクだけはりましたがあらためて。

 小学五年生の八雲くんが恋をしたのは、姉の親友である女子高生。物語はとても長いスパンでふたりの恋と人生を追いかけています。そしてこの、タイトルにもなっている『12』という数字。作中にもたびたび出てくるのですが、ラストまで読んだときの納得感とすっきり感がとても気持ちいい。

 甘いだけじゃない、ふたりの恋と人生がとてもいきいきとみずみずしく描かれてる物語です。

〈全60話〉

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885077891



 短編もちらほらたまってきたので、次回は短編ピックアップかホラー特集か……どちらからやるかはそのときの気分できめたいと思います。←



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る