第6話:志保さんとの結婚

 その後、日本株を丹念に調べると、長期にわたり、投資できるのは、ソニーと

トヨタ株だと思い、この株の株価を追いかけるようになった。その頃、浦和商業

の先輩の安井武彦さんが、泰平の1年下の同じ高校出身の後輩、斉藤志保さんを

正式に紹介してくれた。そして、何かわからないことがあれば、教えてやる様に

と言われた。その後、月に1-2回、休みの日に会うようになって、志保さんの

お母さんが、リウマチで苦労して事や、父も身体が弱くて、会社を辞めて、近く

の商店の手伝いをしてると話した。


 夏には、新宿、池袋で、デートするようになり、急速に仲良くなっていった。

 9月には、志保さんの家に、伺い、晩のおかずになる、コロッケ、メンチ、

ハムカツなどのお土産を持って行った。その時に、斉藤志保さんのお母さんの

茜さんが、笑顔で、ありがとうと言っていたのが脳裏に焼き付き、助けてやりた

いなーという気持ちが芽生えた。10月には、志保さんを、徳川泰平の実家へ

連れて行き、志保さんを両親に紹介した。すると、母の富さんが、志保さんを

見て、銀行に勤めてるだけあって、しっかりしてそうだねと誉めてくれた。そして、

泰平は、志保さんを助けてやらないと行けないという気持ちが、愛に変わっていった。


 そして、12月24日のクリスマス・イブの日に、泰平は、志保さんに、結婚

を前提に付き合って欲しいと話すと、志保さんが、私で良いのですかと言い、

その話を受諾してくれた。一方、株投資の方では、1976年10月頃から、

ソニー株が、下げてきたので、毎日、株価をチェックし始めた。そうして12月に

なり、ソニー株を買うために定額貯金を全額解約すると240万円になっていて、

残金60万円と合わせて300万円となった。


 正月、泰平は、志保さんと初詣に出かけ、1997年中に結婚したいと話すと、

志保さんは、顔を赤らめて、私で本当に良いのと聞くと、泰平がもちろんですと

言い、春、暖かくなる、4月下旬にしたいと言うと、わかりましたと言い、結婚

が決まった。やがて、1978年を迎えて、ソニー株が、700円を切ってきた

ので、下値を650~600円と考え、625円で、買い指値をして、そして、

1978年1月12日に625円で400株250万円で買い、残金が50万円

となった。


 泰平が結婚の話を自分の両親に言うとめでたいと喜んでくれた。その翌日、

志保さんの実家を訪ねて、結婚の話をすると喜んでくれた。その後、1978年

4月26日に、立川の諏訪神社で、神前結婚式をする事を泰平と志保さんで決めて、

結婚の案内状を招待予定者に郵送した。泰平が、家に帰ると、新婚旅行はと聞か

れて、とりあえず、結婚式の直ぐ後では、お金が足らないから、自分達のお金が

出来てからにすると言うと、わかったと納得してくれた。やがて、冬から春、

4月26日の結婚式の日となり、神前結婚式の12名と、披露宴の38名が

そろい、晴天で暖かい日に結婚式をあげることが出来た。


 特に、立川の実家の徳川家の親戚連中が、泰平と志保さんに、子供をたくさん

作って下さいねと言われ、2人とも真っ赤になって恥ずかしがり、泰平が、これ

ばかりは、神の思し召しなので、約束は出来ませんが、頑張りますとだけ答えた。

 結婚式を終えて、泰平と志保さんは、泰平の実家の離れの2部屋を改修し、

住むことになった。1978年結婚式を終えて、ゴールデンウイークが始まり、

休みの日が続いた。

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