第47話 大晦日
2019年もあと残り僅かだ。
2時間少々になった。
2019年の一番の出来事は、やはり、アキレス腱断裂だ。
2月10日にアキレス腱を断裂。
あれから10か月半が経過。
けがは、治る。
半年もすれば、普通に歩いてるし、
普通にスポーツも出来るはずだと思っていた。
けがした当初は、産まれて初めてのギプスや松葉杖に
絶望的な気持ちにもなった。
同じけがをした人のブログ等を読んで、
半年の辛抱だと言い聞かせた。
1人暮らしでの松葉杖生活は、不自由で不便で不安だった。
足をけがしたのだが、足をつけないと両手は松葉杖で塞がる。
顔を洗うのも、洗濯物を干すのもまともには出来ない。
買い物にも行けない。
そんな私を手助けしようと、高校の同級生が遠くから手伝いに来てくれた。
思いもよらないことだった。
高校生って、何十年も前だし、ずっと付き合いがあったわけでもないのに
SNSを見て心配して来てくれたのだ。
ありがたかった。
病気を抱えているにも関わらず、何でもするからと言ってくれた。
彼女に励まされ、元気をもらった。
感謝しかない。
そして、店のあきちゃん。
彼女が、買い物をしてくれたり、お店に復帰してからも車で送り迎えをしてくれた。
外に出られない私を、ランチに連れ出してくれたり、
彼女がいなかったら、どうなっていただろうとさえ思う。
けがをしたことは、残念なことだったが、
けがしたことで、得る物も多かった。
ただ、10か月半経っても、全快は出来なかった。
いい話ばかりを見ていた。
保存療法を選んで、それが悪かったとは思わない。
けがの状況も回復も千差万別なんだと思う。
若い人の早い回復記録を見て、同じようになると思っていたんだ。
人それぞれだ。
アキレス腱は、筋肉や骨と違って、鍛えたり、
食べ物でどうにか出来ない。
古代のあのアキレスも鍛えることが出来ない弱いところ、
それがアキレス腱なのだ。
もう、バドミントンをすることはないだろう。
私の人生の半分以上を占めていたバドミントン。
手元に残しているラケットも誰かにあげようか。
あと5,6本はあるのかな。
シューズも買って間もないけど。
今は、ぼちぼちゴルフが出来るだけでいい。
調子は、まだ戻っていないけど、それなりには出来る。
朝の足首の突っ張りはまだまだだが、
歩いていると血行が良くなるらしく、
ツッパリ感もなくなってくる。
多少、アキレス腱周辺炎が起きていたが、
それも少なくなった。
可動域も広がっているのが分かる。
決して、絶望的な状況ではない。
もう少しリハビリを続けていこうと思う大晦日だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます