第24話:購入した札幌のビルに進学

 和子の亭主、東出浩一の方の塾の方の話が、とんとん拍子に進んで札幌の公立

高校の教師3人が協力したいと申し出があり、3月中に退職願を出して4月から

進学塾を始めたいと言う事になった。賃料は最初20万円と言うと、軌道に乗る

まで15万円にしてと言ってきたので仕方ない他には言わないという事で1年間

限定で15万円年、2年目からは20万円で、やって行けそうもないとわかった

ら速やかに出てもらうという事にした。奥さんの和子さんは当面、苫小牧東高校

で働き札幌の進学塾が軌道に乗ったら、その時に、考えてみると答えたそうだ。


 4月になり良三が王子総合病院を退職して医院の事務職員を募集し北海道大学

の内科医師4人と契約して2診体勢で始める事になり、すぐ近くの札幌厚生病院

や北海道大学病院、その他の大手病院の医局に挨拶回りして回った。そして4月

1日から診療開始し朝9時から夜6時、6時以降は、急患受け付けを開始した。


 6時以降は北大内科の医師や研修医にポケベルも持たせ休憩室に待機してもら

う体勢をとった。最初は患者さんもまばらで良三も手持ちぶさたの日が続いたが、

夜の救急に大勢の患者が来る様になり研修医だけでは厳しくなり若い医者と研修

医の2人体制として良三も週に3回、泊まる様になった。半年が過ぎ急患を手早

く大型の救急病院に手早く回すのが好評を得て救急の患者が、その後、通院する

様になり昼間の患者さんが増えてきて、その年の10月には、3診体勢になり、

更に患者が増えた。


 東出浩一の進学塾の方は5月の連休明けにオープンして土日、夜間9時までが

中心で生徒が入ってきた。進学塾の中には英語塾も併設して英検合格コース、

TOIECコースをはじめると、英語塾の方の生徒が増えて、進学塾は北大進学

コース、札幌医大、北大、小樽商大や東京の私学コースなど専門性を打ち出し

生徒が集まってきた。そして寛太に賃料を20万円し払うと言ってきた。


 幸夫がバブルがはじけて来た頃に足元を見て商売するの賢い商売の方法だと寛

太に教えた。屋上のワンフロアーを寛太と幸夫の家として使い鍵を3つ作り寛太

と幸夫と安江に預け、簡単な間仕切りと作り4つの部屋とリビング、風呂をつけ

る工事で200万円で業者にお願いした。大きなソファーと普通ベッドとしても

つかえるタイプの2段ベッド3つと3つ口数コンロ、電子レンジ、冷蔵庫と洗濯

機と大型テレビを100万円で購入し備品合計で300万円の出費となった。

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