五位鷺【下】

(仕方ないわ。秀忠も自分で妻を選んだ訳ではないのだし)


 幼い子達ー一番幼いのは、乳母に抱かれた乳飲み子で、おそらく少し前に生まれたという国松、別途厳格そうな乳母に付き添われた幼児が嫡男である竹千代に違いない。更に弟達から少しだけ離れた場所に今年七歳の筈の姉姫が行儀良く座しているーがそろってじっと興味津々といった眼差しを向けてくるのに、於督は一瞬微かに笑いかけ、あとは取り澄ました貌に戻した。


 正規の『謁見』が済む迄は、伯母として子達と遊んでやるのも我慢しなければならない。


 だが。


「あああっっどうしよう、こんなに遅くなってしまうなんてっっ」

 ぱたぱたといった軽やかな足音ー早足どころでなく行儀悪く走ってきた音、だーが聞こえたかと思うと、掻取を高く絡げた小柄な少女が駆け込んできた。


 於督はちらと弟と面差しの良く似た姫ー三の姫だろうーを横目で眺め、三の姫より上の年頃の姫は居ない筈だが、などと考え、一瞬眉を寄せた。


 だが、三の姫は無表情を保っていたが、もっと幼い子等があからさまに嬉しそうに瞳を輝かせるだけでなくぱたぱたと手足を動かし始めたのに、もしや、と思い、於督は改めて新しく登場した人物に先程より注意深い目を向ける。


 相手は丁度掻取の裾から手を離し、淑やかな風を取り繕った所だった。

 そうすると、この場にいる誰よりも贅沢で豪奢な衣を身につけているとは一目で見て取れたし、色白のきめ細かい肌やよく手入れされた手など、育ちの良い身分の高い女だというのも明らかで。


(この女人が、秀忠の妻)


 そう理解し、於督はすぐに丁寧に頭を下げた。

 夫や子達の事を思えば、義理の妹とはいえ、将軍家御台所である相手には、一先ず礼を尽くすのが当然だ。


「御台所様、ですね」

 穏やかに呼び掛けたのに、相手は一瞬息を呑んだ音がした。


「や、止めて下さいませ、義姉上様、どうか、頭を上げて下さい。困ります」

 慌てたように言ってきただけでなく小走りで於督の元に駆け寄って来た義妹は、於督の手を取り顔を上げさせた。


 自然、顔を付き合わせる程の近さで互いの目が合う。


「……どうか、義姉上様、こちらへ」

 手を取られ儘促されるのに、於督は抗わず従った。

 目を丸くして彼女達の動向に注目していた将軍家の子達の元へ案内されるのに、於督は嬉しさと、初めて会うというのに微妙な懐かしさを感じ、微笑んだ。


「どうか、子達を抱いてやって下さいませ。こちらが竹千代、それから国松と……あと三の姫の勝はあれに」

 義妹に言われると同時に、待ってましたとばかりに先ずは嫡男の君に手を差し出したが。


「や~っっっっ」

 それまで大きく目を見開いた状態で固まっていた幼児が耳を劈くような悲鳴を上げて乳母にしがみついた。


「ま。これ、竹千代」

 御台所が慌てて声を掛けても乳母の胸に顔を埋めた状態で必死に首を振り続ける幼い男児に、於督は溜息を吐く。


「あの……義姉上様」

「良いのです。人見知りをする年頃ですものね。……うちの子達もそうでしたから」

「申し訳ありませぬ」


 それでは乳飲み子の下の子をと思ったが、兄が泣き出したのに驚いたのか、国松も又、これは竹千代以上に元気良く声を張り上げて泣き出した。


「あ、あら、どうしましょう。この子達ったら」

「いいのです。驚いてしまったのでしょう。……可哀想ですから、部屋に戻してやって下さい」

「……相すみませぬ」


 致し方なく、於督は乳母達にそれぞれ抱かれた将軍家の男児達が退室していくのを見守った。

 更には大人同士の話があると判断したのか、幼いながらに賢し気な目をした三の姫も丁寧にお辞儀をした後、侍女等と共に下がっていってしまう。


「……申し訳ありませぬ。子達はずっと……この奥殿で、限られた者達に囲まれて過ごしております故……」

「良いのです。気になさらず」

 次代の将軍家を担うであろう若君達と誼を通じる事が出来なかったのは残念だったが、何れもう少し子達が大きくなれば、交流を持てる筈だと、於督は己に言い聞かせ、御台所に注意と関心を戻した。


 艶やかな衣は良く似合っているものの、寧ろ可憐な容貌の女であるからもっと淡い色目の衣が似合いそうだ、などと思ったりする。

 だが個人に似合う似合わないでなく、身分相応という事で『着せられている』のだろう。


「あの……義姉上様?」

 義妹が心配そう、というより不安そうに呼び掛けて来たのに、人形のように愛らしい義妹に様々な衣を着せ替えて遊ぶという妄想に浸っていたのから引き戻されたが。


「……上様のお渡りですね」

 慌ただしい空気の変化に、於督は御台所より早く気が付き、侍女等とほぼ同時にその場に控えた。


 数瞬遅れて御台所も又礼を取ったらしいが。


「良い」

 軽く声を掛けてきただけでなく、当代将軍家である弟が早足かつ大股で室内に真っ直ぐ入って来て、更には義妹のすぐ傍に腰を下ろしたらしいのに、於督は面を伏せた状態を保ちながら、瞠目した。


「何だ。子等は如何したのだ?……あれ程、姉上に挨拶させるなどと竹を仕込んでおったのに」

「……あ……それは……」

「ああ。失敗したのだな。だから申したではないか。未だ竹は幼い故、無理だ、とな。第一、私やそなたにもまともな挨拶など出来ぬのに、いきなり現れた親戚の怖ろしげな伯母を相手になど無理に決まっておろう」

「だ、旦那様」


 弟の口振りにかちんと来て反射的に顔を上げた於督は、まっすぐ此方を見ていた弟と目が合い、その身分相応に貫禄と威厳を身につけた弟の姿に、言葉を失ってしまった。

 だが。


「お久し振りです、姉上」

「……」

「嫌ですね。何度も姉上には申し上げておりますのに。……私は姉上の実の弟なのですから、そのように見取れておしまいになっては困ります」

「……阿呆」


 以前と変わらぬ弟の口振りに思わず文句を言ってしまってから、於督は慌てて口を噤んだ。

 くすくすと微かな声を上げて笑う弟を、それでも睨み上げたが。


「お変わりなくて宜しゅうございました。お懐かしゅうございます」

「ええ。そなたも」


 ふいに幼い頃の弟の姿ー生母が病を得、暫し、於督の母の許に弟共々身を寄せていた頃、四歳か五歳の頃だーが甦る。

 於督が小田原に嫁入る少し前の事だ。


 いきなり腕白な幼い男児二人を預かることとなり困惑しきっていた母の代わりに、頑是無い子等を追い掛けて掴まえ、尻を叩いてやるのが於督の役目だった。


 幼い弟達は二人共愛らしく利発であったものの、元気が良く闊達で、父が植えた松によじ登ったり塀の上を歩いたりと危険な振る舞いを次々として、於督の肝を数えきれぬ程冷やしてくれた。

 蛙や蛇を捕まえてきて部屋の中に入れたり、母が飼っていた猫の毛を刈ってしまったりと、とんでもない悪戯小僧達ではあったが、それでも憎めない弟達だった。


 特に目前の弟は、毎日夕刻になると母を恋しがって泣く一つ年下の弟を慰めながら気遣っていたのだろう、自身は人前では涙を見せなかったものの、こっそり影に隠れて泣いていたりしたと承知している。


 於督が嫁に行くーしかも敵だった家に嫁ぐとーと知って、初めて弟が母や己の前で大っぴらに泣いた貌も良く覚えていた。


 姉弟とはいえ、親子程の歳の差がある。

 於督が初めて母のような心持ちを抱いた弟達だった。


(それがこんな亭主面する男になってしまうなんて、ねぇ)

 そんな感慨を覚えて嘆息を吐いた於督から妻へと目線を移して、弟将軍は一体何を思ったのか、妻の頬に手を当てた。


「起きていて大丈夫なのか?気分は?」

「……平気です。もう何ともありません」

「そなたはすぐ左様な事を言うが、今少し床を取っていた方が良いのではないのか?……幾ら此度の産は軽かったとはいえ」

「大丈夫ですからっ……お止め下さいませ」


 義妹はちらと於督の方を窺いつつ頬を染めた。

 妻としては己の産や女人としての身について他の者の前で言及されるのに羞恥を覚えるのだろう。


 だがこの弟には、というより徳川家の男達には、繊細な女の気持ちや誇りなど理解出来ないのだ、と於督は思い、義妹にもその点、確り教えて更には対抗策も伝授してやりたいと考えた。

 このように素直に感情を出したり思った事を口にするようでは、良い様に弟や、父に扱われるのは目に見えている。


 実際於督の目前で弟は、妻の頬を撫でただけでなく、華奢な身をさり気なく引き寄せてその手を取っていたりする。


「御台所様。上様の仰せの通りですよ。産後の肥立ちの為にはゆっくりと養生し、滋養を付けねばなりませぬ。次の御子の為にも」

「……はい」


 於督が口出ししてやると、義妹がごく素直に頷いたのに、一瞬弟がむっとした気配を醸し出したのを感じ取り、してやったり、などと少しだけ溜飲を下げた。

 と同時に、弟も又、政略によって結びつけられた相手を己の生涯の伴侶として受け入れ、心を尽くそうと決めたのだと覚り嬉しくなる。

 謀略や闘争にのみ明け暮れ消耗する、そういった類の男にはなって欲しくなかったのだ。


「上様が無愛想で気が利かぬ御方であられるのは許してやって下さい。殿御は大抵、この程度のものですし」

「……はい」

「ああ、でもね。これで優しくていじらしい所もおありなのよ」


 弟が今や警戒心を露わに己を睨んでいると承知しながら、於督は微笑みながら懐かしい思い出に耽った。

 正確にはそのフリをした。


「私が北条家へ嫁ぐ前にね、上様ったら」

「はい?」

「……姉上、そろそろ池田殿も待ちくたびれておられるだろうから」

「なんと、私に歌を贈って下さったのですよ!」

「姉上!」

 近年来見たことが無い程に焦って声を荒げた弟を素早く避けて、於督は目を丸くしている義妹に寄り添い、その耳元で囁きかけた。


「それがねぇ。折角くれたものだったのだけれど、字は下手で読めないし、お歌自体もねぇ、てんでなってなくて」

「……」

「でもとても嬉しかったわ。……そういう、優しい御子だったのです」

「……はい」


 弟は無論、於督が妻に何を言っているのか聞き取れていないのだろう。

 今度はあからさまに苛立ちと憤懣を明らかにして厳しく言ってくる。


「姉上。申し訳ないですが、姉上とはいえ我が御台所にそのように軽々しく振る舞われるのは控えて頂きたいのですが」

「ね♪どういう歌だったか知りたいでしょう?」


 於督は負けじと今度は声を大きくして義妹に問い掛けてやると、素直に御台所は瞳を輝かせ、弟も同じく素直に顔色を変えて妻に対して厳しく命じた。


「御台!そなたは最早床に入らねばならぬ!顔色が良くない!」

「あら。左様な事ございませぬ。気分も良いし、義姉上のお話をもっと聞きとうございます」

「いや、随分疲れている筈だ!最早下がれ!先程、姉上も産後は滋養を摂り、養生せよと仰せだったではないか!」


 さあさあ、などと強引に弟が小柄な妻を無理矢理立たせ侍女達に連れ戻させるのを取り澄ました貌で見守っていたものの。

 ほぼ弟と室内に二人で残されてから、於督は最早我慢出来ずに爆笑した。


「……姉上」

「は、ははっははははっっお、可笑しい~っっっひ、秀忠の貌ったら、あはははははっっっ」

「本当に姉上はお変わりない」


 むっとしたように弟が応じたのも愉快過ぎて、なかなか笑いの発作は止まらなかった。

 夫と合流し藩邸に戻ってからも於督は楽しく心地良い気分が続いていて上機嫌だった。


 夫が少々元気が無さそうなのも長旅の疲れが出たのか、慣れぬ江城での付き合いや儀礼に飽いたのだろうと、優しく穏やかに接する。

 於督だとて、仰々しい作法やら法度は好きではないが、夫とはいえ外様大名ならば、幕府と徳川家に従い、本領安堵を計るのが当然だと思っていた。


 国許に戻る前には何とか伯母としての面目を取り戻し、甥達が愚図らぬよう相手をする事が出来る様になっていたし、無口な姪もある程度の会話をしてくれるようになった。


 実際の所、将軍家の子達はいみじくも生母である御台所が言った通り、人見知りが甚だしい、というより見慣れぬ者への警戒心が非常に強いらしく、見覚えがないと感じる侍女が傍に近付いただけで火が付いた様に泣き出すのを確認し、於督はつれなく薄情と感じる甥姪達が己に抱かれながらも父母の方ばかり目で追ったりするのは仕方ないと諦めた。


 次に又会える保証など全く無かったが、別れの際の常として再会を約し、於督は夫と共に江城を後にした。

 父や弟達皆と会う事が出来たし、満足だった。


「……江戸に留まりたかったのではないのか」

 姫路に到着する手前の宿で、夫がおずおずと訊いて来た言葉に於督は不機嫌になった。

 江戸に大名諸候の妻子を証人、つまりは人質として置く方針を幕府が持っていると於督も知っている。


 将軍家の実の姉である於督では人質になどならない、と父や弟達は笑っていたが、夫には別の考えがあるのかもしれないと思い付いたのだ。

 徳川家の姫として我慢が為らない、というよりも女として耐え難いと感じる世の風潮、男達の身勝手さでもある。


「私を江戸へ遣りたいのですか」

「……」

「私を江戸に置いて……国許には側室を、という心算で」

「督」

「私は嫌ですから!」


 つい感情を露わにして声を荒げてしまってから、於督は唇を噛み締めた。

 夫には未だ淑やかで女らしく従順な妻というフリをしているつもりであったし、成功していると思っていたのだが。


「そうか。督が嫌なら、良い」

 夫があっさりと当初の提案を引っ込めるのに、驚いて逆に問い返してしまう。


「宜しいのですか?……何か将軍家から沙汰があったのでは」

「うむ。……そなたの弟君は、そなたには江戸にいて欲しいようであったが」

 於督が知る夫らしくない、幾分皮肉めいた口調で言われた言葉に於督はますます目を見開いた。


「儂からお断りしておいた。嫡男は江戸に出仕しておる故、妻や他の子等は国許に置くと申し上げた」

「……」

「今後も妻には子を産ませるし、子が幼い折りは国許で育てたい、と」

「……はい」


 頬が熱くなって来たのを感じて於督は、素早く面を伏せようとしたが、それより早く夫に顎先を捕らえられ、上向かせられる。


「良いな」

「……はい」


 夫の真剣な、それ故に厳しく鋭くなってしまっている眼差しに於督は己の我を捨てて、目を閉じる。

 夫が己を望んでくれるのならば、於督には否やはない。

 今は己の気持ちや夫への愛情についてもはっきりと断言出来る。


(私も……幸せだわ)


 二度と父や弟達、己の血族には会えないのかもしれないが、それでも良いと於督は思い、己を確り抱き締めてくれる夫に縋り付いた。


「待っていよ。姫路の城も、江戸の城に負けず劣らず、いや、江城より、もっと美しく華麗な城にしてみせる。……そなたが住むのに相応しい城に、する」

「はい」

「……だから、その……」


 珍しくはきはきと言葉を次いでいた夫が、ふいに普段通りもごもごと声を小さくして口籠もったが、既に慣れていた於督は注意深くきっちりと夫の言葉を聞き取っていた。

 苦笑しつつも嬉しくて、頬を夫の胸元に擦り付ける。


(ずっと……お側におりまする)


 心中だけで応えた言葉が夫に通じたかどうかは分からない。

 だが夫が更に彼女を抱く腕に力を込めたのは感じた。


 *


 夫が亡くなったのは慶長十八年のこと。

 病とはいえ突然のことで、普段何事にも動じまいと務めている於督であっても酷い衝撃を受けた。

 夫との間に授かった子達が慰めとも頼りともなったが、夫の死後急遽ーと於督は感じたー実家と豊家の関係が悪化し、翌年ここ十数年の緊張が一気に瓦解したかのように、幕府は大坂城を取り囲み、攻撃した。


 年が明ける前に一端は講和を結んだものの、熟慮の期間は長いものの決断すれば揺るがず迅速な実家の父と弟は既に完全に心を決めているに違いない。


 大坂城の総壕が全て埋められたと聞いても於督は驚きはしなかった。


 まさしく機が熟す迄、徳川家と徳川家が創り出した幕府は辛抱強く待ち続け準備を重ねて来たのだろう。

 最早滅びるべき者達は滅びる時、なのだ。


 家督を継いだ前妻の息子も逸脱することなく徳川方に味方し、無事戻って来たし、子等もすくすくと育っている。

 今後も婚家と実家が争う事など決して無い。


 池田家はーそして実家もー安泰だと思うと、何やら気が抜けたような、何もすることが無くなってしまったような気がしたが、周囲の者達はあくまでも暖かく優しく気遣ってくれて、不満を言う訳にもいかない。


 最後に彼女が抱いたのは、父の悲願が達成されるのを完全に見届ける事が叶わないのは残念だが、己自身が父の為、更には弟達の為にも無事役目を果たせたのだと、誇らしいという、我ながら親思い肉親思いでいじらしい健気な思い、だった。


(あの世には、氏直様と輝政様、お二人ともいらっしゃるのよねぇ。どちらと一緒に暮らせば良いのかしら)


 二人共、彼女にとっては大切な夫であり、愛しい男だ。

 どちらかを選べというのは、己の今迄の人生の一部を切り捨てるのに等しい、困難な問題だった。


(三人一緒に、いえ、輝政様の前の奥方と四人一緒にというのは無理かしら)

 そんな暢気な疑問と共に、於督の命と意識が消えたとは弟にも推測出来ないだろう。


 そしてその数ヶ月の後、一つの時代も終わったのだった。

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