2 福島県について②会津

 日本海側に位置し、隣の新潟県に面している地域です。新選組関連で、また大河ドラマ『八重の桜』で名前を聞いた方もいらっしゃるでしょう。会津あいづ地域は福島県の歴史的建物、食、文化を担っているといっても過言では無いかもしれません。東京からのアクセスが良い浜通りは福島県というより茨城県(あるいは宮城県)ですし、正直に言わせていただくと食文化は発達してこなかった地域です。

 原発からは北茨城や宮城南部と同じ約100kmと遠いのに、福島県ということで風評被害に巻き込まれています。会津若松市がアウトなら宮城県仙台市もアウトだと思うのですが、難しい問題ですね。「日本人、地理勉強してくれ」と言いたくなるような事例も少なくありませんよ。8年目ですからそろそろ「一緒にするな」と会津の方が爆発しても仕方ないと思っていますが、静かに怒りを溜めているのでしょうか。


 浜通りとは真逆で冬は降雪に悩まされる地域ですが、その代わりスキー場が多いのも特徴です。2000年に起きたオーストリアケーブルカー火災では日本人犠牲者の中に猪苗代いなわしろ中学校スキー部の関係者がいらっしゃいましたが、猪苗代町は会津地域に含まれます。



【代表的な観光施設】

・若松城跡(鶴ヶ城跡)

 会津のシンボルとも言えるでしょう。戊辰ぼしん戦争時には薩摩・長州・土佐藩等を相手に籠城戦ろうじょうせんも行われた場所です。戦争時には練兵場、第二次世界大戦後は競輪場として活用されたこともありましたが、現在は再建された天守閣を利用した鶴ヶ城博物館として会津地域の歴史を知ることができます。土井晩翠ばんすい作詞、滝廉太郎作曲『荒城の月』で詩を構想する際のヒントとなった場所の一つであるため、詩碑も建てられています。


・福島県立博物館

 若松城跡近くの旧三の丸跡地。歴史や自然、民俗等福島県全体の紹介を行っているため、正直「福島県観光といっても会津だけで良いような」という気がしてしまいます。

 2019年2月16日(土)~4月11日(木) 無料展覧会『震災遺産を考える』開催

(特設コーナーでは無料展覧会『会津が生んだ知の巨人・山口弥一郎―災害と民俗―』同時開催)


・白虎隊関連施設(白虎隊記念館・白虎隊伝承史学館、白虎隊士の墓)

 個人的に、白虎隊記念館公式ホームページにあるご挨拶の項は読んで頂きたいと思っております。世間一般のズレた認識やウィキペディアの説明などへの静かな怒りが垣間見えます。


・野口英世記念館及び会津民俗館

 野口英世は1,000円札の肖像で有名ですが、福島県を代表する偉人の一人です。

「1876(明治9)年、福島県猪苗代に生まれた野口英世は1歳半の時に左手に大やけどを負いましたが、恩師・友人・家族の励ましと援助を受けその苦難を克服しました。左手の手術により医学のすばらしさを実感し、自らも医学の道を志しました。アメリカのロックフェラー医学研究所を拠点に世界で活躍し、ノーベル賞の候補にも挙がりました。1928(昭和3)年、西アフリカのアクラ(現ガーナ共和国)で

黄熱病の研究中に感染し51歳で亡くなりました」(野口英世記念館公式ホームページ『野口英世ってこんな人』より)


【主な名産品】

・赤べこ

 会津若松観光ビューローによると「ゆらゆらゆれる首に愛らしい顔立ち。赤べこは会津の民芸玩具の代表です。天正年間、蒲生氏郷が殖産振興のために招いた技術者から伝わったのが始まりで、平安時代に蔓延した疫病を払った赤い牛が由来です」とのこと。私は高校時代部活の一環で会津に行き、赤べこの絵付けを体験したことがあります。体験だとオリジナル赤べこを作れることになるので、文化体験もおすすめです。


・会津漆器・会津塗

「発祥は室町時代と伝えられているが、会津塗が本格的につくられるようになったのは、天正十八年(一五九〇)蒲生氏郷が会津に入り、木地師や塗師を前任地の近江より招き、盛んに奨励したのが始まりである。以後、代々の藩主の手厚い保護によって技術の向上、技法の完成へと向かい、おおいに発展してきた。会津漆器は、大きく分けてお椀等の丸物とお盆、文庫等の板物とに分かれ、多種多様な技法を駆使し、優美な意匠と堅牢・品質とが相まって、一時は輸出品の主役であった。漆器としては、昭和五十年、全国で二番目に国の伝統的工芸品の指定を受けている。」(福島県公式ホームページ『福島県の伝統的工芸品』より)


・日本酒

 県外進出を果たしているのを見たことがあります。おそらく最高級品は県外の方に出しているでしょうから、東京など県外で飲める機会があったら一度飲んでみてもいいかもしれません。


・喜多方ラーメン

 なぜか県外進出を果たしている喜多方ラーメンですが、どうせなら喜多方市で本場の味を食べてみてはいかがでしょうか。


・会津身不知柿みしらずがき

 福島県ブランド認証産品に選ばれていますが、地元(会津地域)以外では手に入らないと記載されていました。

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