1 福島県について①基本情報
福島県公式ホームページからわかる主なデータは以下の通り。
面積:13,783.90㎢
人口:1,877,876人(2018年1月1日現在)
県花:ネモトシャクナゲ
県鳥:キビタキ
県木:ケヤキ
東京からは200メートル圏内、面積は北海道、岩手県に次ぐ全国第3位の広さ。西は日本海、東は太平洋に面する広い土地を持ち、3つのエリアに分けることが出来ます。元々は別の県として分かれていたため、それぞれ文化や気候、方言まで異なり、同じ県でも住んでいない地域はさっぱりわからない、行ったこともないという人が大半でしょう。私は浜通りに位置するいわき市出身ですが、中通りの方に「みんな海水浴ばっかりしているのかと思った」と言われたことがあります。父の子供時代ならそのようなこともあったでしょうが、私のようにカナヅチで水泳はダメだという人もいるでしょう。それに、もし海水浴が盛んなら水泳選手の一人や二人生まれていてもおかしくはないと思うのですが、残念ながら私は知りません。せいぜいサーファーに人気の海岸がある、くらいでしょうか。3.11以前には人目を避けてサーフィンをしに来た有名人もいたとのことですが、本当かどうかはわかりません。
三地域の合併が1876年(明治9年)。140年以上経っているとはいえ、長い歴史で考えれば分かれていた時代の方が長いわけですから、このように事情が異なるのも仕方ありません。これは何も福島県だけに限ったことではありません。習慣や食べ物についてテレビで取り上げられているけど、同県なのに全く知らないぞ、ということはよくある話ではないでしょうか。日本第一位の面積を持つ北海道の方ならこのことはよくお分かりいただけるかもしれませんが、東京都だって23区それぞれ、23区とその他地域、本州と伊豆諸島などで簡単に分けたとして、全く同じということはないでしょう。
そもそも三地域どころか、いわき市の中だってかなり違うのですから。例えば震災ですが、津波も来たし原発も……といういわき市北部、津波被害は酷いし風評被害もあるけど、正直原発のことはよく知らないな、2011年以前は双葉? 名前は知ってるけど詳しくは……だったいわき市南部、また、津波はもちろん地震の揺れすら無かったけど原発の影響が大きい内陸部(山のある地域)、という状況です。地図で見ていただくとよくわかるのですがそれなりに広いので、「いわき市? せめて町名まで言わないとどこだかわからないよ」ということが頻繁にあります。
世間一般では一緒くたにされて『福島県』とまとめられがちですが、地域によってかなり異なるということは頭に入れておいてください。
農業・林業・水産業、交通の便を生かした工業が盛んでしたが、原発事故で壊滅的なダメージを受けました。個人的には、正直言って飲食物がダメになると、全国的な知名度を誇る名産品がことごとく無くなるというのがこの県の特徴だと考えています。特に福島県沖の漁業が原発事故で制限もしくは禁止なのはかなり痛手だったでしょう。福島県沖、あるいは周辺の海域と言えば黒潮と親潮が出会う『潮目の海』という大事な場所だったのですから。これは宮城県や茨城県も変わらないでしょうが、かといって日本海側の地域を頼ろうと思ったとして、今度は北朝鮮のミサイルなどの別の問題が浮上してくるわけですが。
ふるさと納税の高額返礼品も仕方がないことなんですよね。納税してもらうおうと思ったら全国的知名度ゼロの地元産だけで行くのはかなり厳しいですし、地元の品だけでやっていける地域って意外と少ないんじゃないでしょうか。とはいえ、福島県は地元だけだと思った店が東京に進出しているといった逆カルチャーショックの方が比較的多いような気がするので、何とか頑張っていただきたいなとは思います。
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