第14話 土曜日 その1

土曜日・朝


“ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ”


赤井川あかいがわ 美流渡みると(以下 弟と書きます)「・・・(姉ちゃん、土曜日なのに目覚ま

  し時計をセットして・・・何を考えてるんだ?)・・・」


“ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ”


弟「・・・(まだ止めない・・・という事は部屋にいないのか?・・・いや、姉

  ちゃんの事だから鳴った事に気付いてないはず)・・・」


“ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ”


弟「ああっ!いい加減にしろー!」

 (ドタバタ・・・バターン!)

弟「姉ちゃん!いい加減に起きてくれよお!!」

赤井川あかいがわ 美利河ぴりか(以下 姉と書きます)「ムニャムニャ・・・もう食べられないぞ

  お・・・うへー、甘い物ばかり食べると太っちゃうよお・・・」

弟「はああ・・・寝言もいいですけど、よくもまあ、これだけの大音量の中で寝て

  られますねえ」

姉「・・・ムニャムニャ・・・」

弟「姉ちゃん!いい加減に起きて下さーい!!  (ポカリッ!)」

姉「はへ?・・・あらー、みるとー、おはよー」

弟「『おはよー』じゃあないです!いい加減に目覚まし時計を止めて下さい!!」

姉「あれ?・・・たしかに目覚まし時計が鳴ってる」

弟「どうでもいいから早く止めろー!」

姉「・・・(目覚まし時計を止める)・・・」

弟「姉ちゃん!休日なのに目覚まし時計を鳴らさないで下さい!!僕の安息の時間

  を潰す気ですかあ!!!」

姉「あー、ゴメンゴメン、御崎みさきちゃんと朝から約束しててさあ」

弟「御崎先輩と?」

姉「そういう事よー。起こしてくれてありがとう!(そう言って腕を広げて立ち上

  がる)」

弟「うわっ!どさくさに紛れて変な事をしないで下さい!」

姉「いいじゃん、減るもんじゃあないし」

弟「いい加減にしてください!それとも何ですか、月曜日から起こすのを止めて欲

  しいんですか?」

姉「そ、それだけは勘弁してよお、わたしは美流渡がいないと起きれないんだから

  さあ」

弟「だったら、目覚まし時計で起きれるよう、今のうちに習慣をつけて下さい!」

姉「あいあいさー」

弟「ホントに大丈夫かよ!?」

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