第2話 昼休み 放課後
昼休み
伊「あれ?今日は煮物なの?」
姉「そうだよー」
伊「珍しいわね」
姉「お母さんが昨日の残り物をお弁当に入れただけだよー」
伊「へえ」
姉「そういう御崎ちゃんは相変わらずね」
伊「まあ、おかずが冷凍食材オンリーなのは間違いないけど、お母さんも朝は忙し
いからねー」
姉「今日はグラタンとイカリングフライと牛肉のサイコロステーキ・・・名前通り
ね」
伊「へ?・・・意味不明!?」
姉「
伊「う、うるさい!」
和「お、今日は煮物か?」
弟「ああ。母さんが昨日の残り物を詰めただけだ」
和「おふくろさんの手作りかあ、羨ましいぞ」
弟「ただ単に手を抜いただけだ」
和「うーん、鶏肉とニンジン、インゲン豆に・・・ABCが入ってるとはねえ」
弟「なんだそりゃあ?」
和「
弟「わっ、さむ」
和「オレの苗字を寒いギャグに使うなあ!」
弟「お前に言われたくない!」
放課後
伊「ぴりかー、今日は調理実習室に行くのー?」
姉「調理実習室?あー、スイーツ研究同好会の件ね」
伊「そうだよー。あたしは行くけど美利河は?」
姉「うーん、多分無理。生徒会があるもん」
伊「じゃあ、今日は美利河の分は用意しなくていいって
よー」
姉「それでいいよー。仕方ないもん」
伊「あー、そういえば結構立て込んでるんでしょ?」
姉「そうなのよー、わたしも結構辛いよー」
伊「試食専門の幽霊部員だから、試食出来ないのは死ぬほど辛いの?」
姉「美流渡が先に帰っちゃう事が辛いのよー」
伊「・・・・・」
和「おーい、みるとー、帰りにクラスの連中とWcDに寄って行かないかあ?」
弟「僕は行かない!」
和「おいおい、せっかくクラスのアイドル、
てくれるっていうのに、速攻断るって酷くない?」
弟「姉ちゃんが帰ってくる前に課題を片付けないとやれなくなる!」
和「はあ?そんなのWcDに行ってからやっても十分だろ!?」
弟「『お姉ちゃんが教えてあげる』とか言い出して僕にちょっかい出してくるけど
どさあ、結局は毎回毎回僕が教える側になっているんだから、自分の課題をや
れなくなる!」
和「さっすが主席入学者!2年生の範囲まで分かってるとは」
弟「君は特進科の割には中学の範囲をもう1度やり直した方がいいんじゃあないの
か?」
和「う、うっせー」
「あかいがわー、付き合い悪いぞー」
「お前も来いよー」
「そうだぞ、折角の誘いを断ると緑さんが怒るぞー」
和「ほらー、言われてるぞー」
弟「はー・・・分かりました。付き合います」
和「それでこそ我が心の友だ」
弟「僕は君の心の友になった覚えはない」
和「そう言うなよー。今年で10年目の付き合いだろ?」
弟「まあ、お前以上の付き合いは家族や親戚だけだからな」
和「そういう事だ。友達は多いほどいいぞー」
弟「お前、たまにはいい事を言うな」
和「お前は口が悪いだけだ。根は優しい」
弟「・・・・・」
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