第31話夕焼け満月

立体刺繍ってどんなんなん?

と、モモは心ときめいていたのだが

バイトで新入りの大学生のマサノリ君の顔が重い。

マサノリ君は今どき大学生と言った感じで

実家暮らしでバイトをしているのは自分の青春のためで

よく海外旅行に行ってはお土産にご当地お菓子買ってくる。

身長は175㎝で髪の毛はもじゃもじゃパーマだ。


モモが

「元気ないなぁ。お客様には笑顔で接してもらわないと。

 愚痴なら後で聞くから。」

と、言うと

「え?モモさん!僕の悩み聞いていただけるんですか?」

「お・・・う、うん。」


モモは社交辞令で言ったつもりが

マサノリ君の悩み事を聞くことになった。

一体何だろう・・・


バイトは終わった。

モモはマサノリ君に言った。

「近くのマックでもいいかな。」

「はい・・・。僕・・・もう泣きそうなんです・・・。」

「マックいそいで行こー。」


二人は足早にマックへ行った。

「モモさぁん。このライン見てください。」

「え?なになに?」


マサノリー話したいことがあるから電話してもいいかなー

エリー何?電話いやななんだけど。なに?-

マサノリー好きって言おうとしたんだけどー

エリーキモイ。ブロックするからー


モモはそれを見て笑いそうになったが

必死でこらえて

「若い時にはよくあるよー。大丈夫これからもチャンスあるし。

 いいなー若いって。」

「モモさんだってまだ若いほうじゃないですか。」

「学生のようにたくさん出会いがないからさぁ。」

「そうですかぁ。モモさん聞いてくださってありがとうございます。」

「いやいや。学生あるあるだよ!気にすんな!」

と、マサノリ君を励ました。


二人はマックを出た。

「夕焼けっすね。」

「そうだねー。あ東側に白い満月もあるよ。奇麗だね。

 私帰るねー。アクセサリー作るのー。」

「そうなんすね。頑張て下さい。」


モモは家に帰り新しいアクセサリーの開発にコツコツと取り組んでいた。

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