第三章

第30話進め進め進め

東京の夏はビル群や道路のコンクリートの照り返しで蒸し暑く日差しも強い。

あの授賞式から、もう、2回目の夏だ。モモも32歳になっていた。


モモはあれから2冊絵本を出版したが重版出来にはならず

絵本の仕事は来なくなっていた。


モモは相変わらず喫茶ロジーでバイトをしている。


創作活動は

吉祥寺の女の子の雑貨屋さんというところに自分の作ったアクセサリーを

販売し始めた。


なかなかアクセサリーも売れないのが本音だ。


それでもモモは自分の好きにできる範囲では好きに生きたいと思っているので

アクセサリーを作り続けている。


なにか新しいものにチャレンジしたいモモは

こんど立体刺繍のワークショップにもゆく。

立体刺繍ってどんなものなんだろう。モモの心は踊っていた。

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