第27話ミキちゃんの消息
モモはめちゃくちゃにされたアトリエを静かに片づけていた。
「なにがあったのかなぁ・・・。ミキちゃん。」
モモは悲しくなった。
モモは自分をかえりみてみた。
そういえば自分のアトリエを見せたり。
わずかばかりのお金でごちそうしたり。
自分の話ばっかりしたり。
ミキちゃんにとっては全て自慢にしか見えなかったかもしれない・・・
自分はミキちゃんの事を励ましているつもりだったけど
自己満足の押し付け的行為だったのかもしれない。
でもそんなことばかり考えてはいられない。バイトがあったり。
新しい画材を買い次回のワークショップの宿題をやらなくてはならない。
きっと次回のワークショップにゆけばミキちゃんに会えるから
その時に謝ろうと決心した。
ところがワークショップにミキの姿は無かった。モモはますます心配した。
モモは津田さんやワークショップのメンバー
そしてなぜか居合わせた怪盗佐々木詩乃子に
ミキちゃんを家に泊めたらアトリエをめちゃくちゃにし作品を持ち出し
いなくなっていたことを話した。
「大丈夫かな・・・」モモは言った。
「私ラインをミキちゃんに送ってみる。」リさんが言った。
「私も。」栗田さんが言った。
「俺は電話してみるよ。」津田さんが言った。
「私もお電話いたします。」怪盗佐々木詩乃子が言った。
「・・・あれーでないなぁ・・・」津田さんんが言った。
「でませんねぇ。」怪盗佐々木詩乃子が言った。
「ラインは既読になるけど返事こないよ。」リさんが言った。
「私も既読になってる。見てはいるみたい。既読スルー。」栗田さんが言った。
どうしたんだろう。モモは心配だった。
ミキちゃんの経済的貧しさは深刻なものだとモモは悟った。
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