WEB小説の海「過去5年間・なろうとカクヨムを泳いであがいて」
高瀬さくら
2019年~ 小説家になろうに向けて(カクヨム併用)
第1話 面白いって何?
はじめまして。
これは過去に個人サイトをやっていた作者が、WEB小説界にきて(2019年時)「ポイント・評価貰えね―」「レビューも感想も来ない」の書き手の思いを、みなさんと共有できたらいいなと、独断と偏見で書き連ねてみました。一度下ろした話ですが、2024年見直してみてこの界隈の変化も踏まえて再投稿します。
以下「小説家になろう」を「なろう」、「カクヨム」は「カクヨム」とします。数字は読みやすさを重視して、算用数字で記載します。
・面白いって何?
以前フランス料理店オーナー(仏語の先生)に「料理に『美味しい』って言う表現は正しくない、『この料理は好き』『好きじゃない』のどちらかだ。美味しい=君の好みだ」と言われたことがあります。
音楽も小説もそうだと思います。「この小説は面白いよ」ではなく、「これは自分好みの小説だよ」ということ。さてWeb小説でよく聞く話、ランキング上位の話が面白くないというもの。ずばりあなたの好みじゃない、興味の対象外だからです。
さらにいえば、あるキーワード系が含んでいる作品ばかりが受けるのは、この世界がその傾向の小説が好きな人の集まりだからです。
世に出る話はテンプレを嫌います、オリジナリティ大事。出版社、広告など力を入れ話を面白くして、クオリティをあげれば、人気作になれます。
WEB小説はテンプレじゃないと人気がでません。
……作者がテンプレが好きな人達の集まりじゃないので、需要と供給が歪んでる側にたってしまうと辛いのですけどね。
つまり、チートや俺TUEE、転生、悪役令嬢、ワード含んだテンプレ作品が、人気となる理由は、ファンがその作品が好きな人たちの集まりの世界だからです。
なんでこんなテンプレが受けるの? じゃないです。それが好きなファンで構成されている世界、だから批判的だった作者もそれを書く。そしてまたそれを読む。
でももう五年以上は続いている。あまりにも長い。ここまで廃れないのはなぜ? 読んでいる人は誰?? とわからないのですけど。
私が、なろうに投稿したのは、5年前。当時はテンプレタイトルじゃなくても、いきなりPVが1時間に200つきました。「砂漠に落ちた銀の月」というタイトルです。ラストブックマークを100頂きました(心情的に色々あり、その後消しました。勿体ない!)
その次の代表作の「リディアの魔法学科」は、ラストはブックマークが1000いきましたが、初回投稿はPVが1時間に100程度でした。
現在は、初回投稿のPVが4とかで10を切ります! リディアの魔法学講座を投稿した5年前は小説総数は5万だったのが、今は100万!! そりゃ目立たない。
ところが最近「婚約破棄」をタイトルにして書いてみたら、初回PVが1時間で130でした(ただし、長編だとトップで埋もれるので短編)
私はお題として書いてみただけで、王道ではなくブックマークはつきませんでした。
つまり悪役令嬢や婚約破棄を読む人は目が肥えています。タグやタイトルにつけても、その中の「王道」、そこからの「意外性」、「楽に読める」、更に「文章のうまさ」が必要になってきます。簡単じゃないの。
・Web小説の書籍化について。
アマゾンで見ると評価が星1、酷評されている小説も見かけますね。あんなにランキング上位の作品だったはずなのに、なぜ?
仕方ないです、Web小説の世界の住人じゃない人が読んだんですもの。
つまり、この世界が好きな人たちの狭いコミュニティから、一般の人たちの世界へ飛び出した末の評価だからです。厳しく言うと
でもね、なろうで人気の小説がアニメ化されたディスクですが、評価は1または5と別れています。凄くいいという人と、全くのつまらないという人。ここまで意見が分かれるものって、なかなかないんじゃないかな。
つまり、WEB小説ファンは5、知らないアニメや小説ファンからは1。
ここでいいたいのは、実力がその程度だったんだよ、ではないです(アニメでは、作者ではなく制作側の力の入れようですね)
だって、アマゾンではいい悪いに関わらず、評価が千以上もある。
ここまで評価される商品ってないですよね。
企業にとって、最も重要なのが注目されること。評価がつくつかない以前に注目されないのが、一番問題なのです。
もはや出版企業にとって、埋もれている良い作品を発掘しよう、作者を育てよう、という時代ではありません。内容よりも注目されているかどうか。
それでも、声がかかるのは嬉しいですよね。頑張ってください!
*なろうでは総合評価(点数)より、ブックマーク数で話の人気度を評価する傾向がありました。ただ、ブックマークは100以下の作品がほとんどです。この話は最終話で。
私の代表作「リディアの魔法学講座」も貼らせていただきます(笑)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886343012
最初の「事件」は硬そうですが、落ちこぼれ生徒達を育てながらの上司とのあるあるバトル。
サクサク読めるのでよかったら!!
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