第048話 氷瀑
『無限大と思える程の恐ろしい才能』
高度魔法である
魔王と呼ばれる所以はこの恐ろしい程の魔法の能力あると思われた。更に恐ろしいのはこれほどの魔法を呪文の詠唱なしに駆使していると思われることだった。
空中にほぼ静止した
「我を忘れたような行動を取るのは異常だ」
それが
遠く地上にいたティスタは驚きで目玉が落ちそうになるほどに眼を見開いてその姿を見ていた。遠くにいても彼が魔法の準備体制に入った事は分かった。だがそれは
両手の人差し指を立てながら互いの親指側を付けて掌側を前に向けて構えた
「風の精霊に命ず。我が
「聞こえるか?」
その声は耳元で囁いているかのようにはっきりと聞こえた。そしてその囁きは他の3人にも聞こえていた。
「レヴィの声が飛んで来た」
驚きの中で反応に困っていた
「クウィムは聞こえているようだな。他の3人はどうだ?」
どうやらこちらの声も
「ああ、聞こえている」
「俺はこれから地上に降りて
ここから
「えっ、この距離で危ないのか?」
それはカルドやティスタも同じ感想だったが、ティスタは
「大気と水の精霊に命ず。持てる力を駆使し、眼前に鎮座する我が敵の熱を奪い、
呪文が完成する少し前に
「
「これは見た事も聞いた事もない魔法…」
「これは俺の
「えっ⁉︎自分で魔法を編み出したの⁉︎」
ティスタは怯えるような表情でその台詞を口にした。彼女の習った魔法学において魔法は神からの授かり物であり、人類が触ることが出来ない神聖な存在だった。その常識からすると
ティスタはその恐ろしい事実に接してしまった心理的ストレスで、眼前の景色が本当に真っ白になってしまった気がした。
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