第5話 重力魔法

「じゃあ、いまから魔剣技をやるから、それを真似して」

「分かった!」

レイクスが言うと、ライナとルーナは少し自信がありそうな表情だった。

「いくぞ!」

レイクスは、重力魔法を使い剣に黒い炎を纏わせると、木の的に黒い炎の弾を放った。

そして、木の的は大きな爆発と共になくなつた。

「う・・・そ・・・」

「まあ、こんな感じかな」

「まって、いまの重力魔法!」

ライナとルーナは、重力魔法に驚いた。

「そうだよ、重力無効化魔法の重力反転ダラノートだよ」

「それ、神話魔法の!」

ライナとルーナは、レイクスの魔法の知識とセンスを改めて凄いと感じた。

「まあ、重力魔法はそんな難しくないよ」

「無理だよ・・・」

「まあ、コツさえ掴めればいいんだよ」

ライナとルーナの落ち込み具合にレイクスは、コツを掴めればと励ました。

「おい、新入生!」

「はい?」

「ちょっと、顔貸せ!」

そして、背の高い一人の生徒にレイクスは、連れていかれた。

「お前か、グレッス達をやったのは」

「あぁー、あの人達のお仲間ですか?」

「お前には、ちょっと、お仕置きが必要だな!」

そして、その男子生徒の後ろから三人の生徒が出てきた。

「なんですか?、決闘ですか?」

「そうだ!」

リーダー格の男子生徒がレイクスに剣を向けると、後ろの三人も剣を抜いた。

「いくぞ!」

そして、あまりにも雑な剣筋にレイクスは、これがいまのこの国の魔導剣士の学園の状況を大体把握した。

「ひどい、剣筋だなー」

レイクスは、軽々と避けると後ろにいた三人が一斉にかかってきた。

縮地しゅくち

そして、レイクスは縮地しゅくちをつかい後ろの三人の首の後ろを身体強化魔法で手をちょっと強化してチョップで気絶させた。

「お前ら!」

「大丈夫、気絶してるだけだから」

「お前!」

縮地しゅくち

そして、レイクスはリーダー格の生徒の後ろに周り込み横腹を剣の刃のない場所で叩いた。

「うっ・・・・・・」

横腹を叩かれたリーダー格の生徒は、気絶して倒れた。

「はぁー、弱いなー」

レイクスは、あまりの弱さにため息をついた。

「とりあえず、学園長のとこにいくか」

レイクスは、今回の騒動を学園長に報告するために学園長の部屋へと向かった。

そして、学園長の部屋にコンコンとノックをして入った。

「ん?」

レイクスが、学園長の部屋に入ると一人の黒いマントをつけた人が学園長と話していた。

「すみませんでした」

「おい、まてレイクス!」

レイクスが扉を閉めようとすると、学園長がレイクスを引き止めた。

そして、レイクスはトボトホと学園長の前にきた。

「この子が例の子です!」

レイクスが、黒いマントをきた人を見ると、レイクスは黒いマントの人に睨まれた。

そして、レイクスはやばい人に会ってしまったと後悔した。

「きみが、レイクス君か」

「は、はい、そうです!」

レイクスは、ちょっと緊張気味で言った。

「きみが、東龍の閃光魔導剣士団の団員を倒したのって本当か?」

「まあ、一応・・」

レイクスが、早くこの場を去りたいのですぐに返答すると、その黒いマントの人が笑い始めた。

「はっはっはっ、そうか、きみがあの」

「なぜですか?」

「いや、あの東龍の団員を倒した子を見にきたんだよ」

黒いマントの人はそう言うと、レイクスはホッとした。

「まだ、一年だろ、これから成長するな!」

「はい・・・」

「俺は、ウィーン・ラグナロクだ!」

「自分は、レイクス・レギオンです」

そして、レイクスとウィーンは握手をした。

「まあ、そんなことより、レイクス!、お前に言わなければいけないことがある」

「なんですか?」

「魔導剣士祭のことなんだが・・・」

「三人一組ということですか?」

「まあ、それもある」

「ん?、もう、知ってんのか?」

「はい、ライナとルーナと一緒に出ます」

レイクスが、ライナとルーナを出場メンバーに入れると、その頃庭で魔剣技技の練習をしていたライナとルーナはくしゃみをした

「風邪かな?」

「なんだろう、なんか寒気が」

ライナとルーナは、レイクスが自分達のことを話されているとも知らずに魔剣技の練習を頑張っていた。

「あとは?」

「この国の王が、お前に会ってみたいと言ってるんだよ・・・」

学園長は、少し不安気味で言うと、レイクスはそんなことかという顔していた。

「あとは無いですか?」

「あとはー、なんだっけ、まあ、思い出したら言うよ」

「分かりました」

レイクスはそう言うと、学園長の部屋を出た。

「ライナとルーナは、ちゃんと練習してるかなー?」

そして、レイクスはライナとルーナのいる庭へと向かった。

「あの子は、将来有望ですね」

「そうだな」

ウィーンと学園長は、レイクスの将来が楽しみに思った。

「ところで、ウィーン、お前がここにきた理由は、他にあるだろ」

「はい、この学園の生徒から三人を魔獣の森の探索チームに入れようと思ったので」

「それは、お前の班のか?」

「はい、あのレイクス君なんてちょうどいいですね」

ウィーンが、魔獣の森のウィーンの探索チームにレイクスを推薦した。

「そうだな、レイクスと仲の良いライナとルーナという子達もいいか?」

「分かりました、それで行きましょう」

ウィーンと学園長は、レイクスとライナとルーナをこんどの魔獣の森の探索チームに入れることにした。

そして、レイクスが庭にいくと、ライナとルーナが頑張って重力魔法の練習をしていた。

「はぁー、疲れた」

「魔力が残りわずかしかない!」

ライナとルーナは、ずっと重力魔法の練習で魔力を使っていたので疲労感と魔力の低下で身体が辛くなっていた。

「やってるかー?」

そこに、レイクスが来てライナとルーナは、

頑張って重力魔法を使おうとしていた。

「その調子じゃ、まだ出来てないかー」

「ごめんね、まだ、出来てないの」

ライナが、懸命にレイクスに謝ってくるのを見たレイクスは、動揺していた。

「いや、謝らなくてもいいよ」

「あっ、分かりました、すみません」

レイクスが謝らくていいと言うと、ライナは、レイクスが怒ってると思ってたみたいで怒ってないと思うとちょっと明るくなった。

「よし、コツを教えよう」

「本当ですか!」

ライナとルーナが、レイクスが重力魔法のコツを教えると言うと、レイクスの話しに食いついてきた。

「まずは、重力魔法で空中に飛びたい場合は」

「うんうん」

「足の方から重力を無くすんだけど、その時に足の感覚を無くして、魔力だけで足を操作するといいよ」

レイクスが、分かりやすく教えるとライナとルーナが何かを勘づいたので、ライナとルーナは、魔力を足に流した。

そして、ライナとルーナが空中に浮かび上がった。

「おー!、そんな感じ!」

「出来た!」

「それを、持続できれば、完成だ」

「わかった!」

そして、ライナとルーナは再び練習を始めた。

その頃、先程レイクスに喧嘩を売って負けた生徒達は、次の対策を校舎の裏の倉庫で考えていた。

「どうします、あの一年は、かなりの手練ですよ!」

「だが、勝たないと先輩としての意地が!」

「確かあの一年、入学試験で本当の魔導剣士団の団員に勝ったやつじゃないか」

「確か、あの東龍の閃光魔導剣士団だよな」

「入学試験で、魔導剣士団の団員相手に勝つなんて有り得ねぇよ!」

「でも、勝たないといけねぇんだよ!」

「どうするか」

レイクスにやられた生徒達とグレッスとグレッスの仲間達は、どうやったら勝てるか必死に考えていた。

「そもそも、束になって勝てるのか?」

「いや、わからん、あの一瞬でいなくなる魔法をなんとかしないと」

なんだっけ、あの魔法?」

「確か、縮地しゅくちだったと思う」

「えっ、縮地しゅくちってあの?」

「多分、みんなが思ってる魔法だと思う」

「面倒だなー、縮地しゅくちっていう魔法は!」

「明日、何人かがあの、レイクスとかいうやつに喧嘩を売って決闘場に連れていく」

「誰がやるの?」

「そもそも、来るかどうかだと思う」

「そこは、無理矢理連れていくんだよ!」

「でも、無理矢理連れていこうとしてやられたらどうするの?」

「あっ、それは考えてなかった」

「とりあえず、しばらく大人しくして、あのレイクスとかいうやつが、油断したところに俺らが喧嘩を売るでどうだ?」

「賛成!」

「じゃあ、それで!、解散!」

そして、グレッス達やレイクスにやられた生徒達は、校舎の裏の倉庫から出た。

「お前達!、何してる」

「やばい、先生だ!」

「逃げろー!」

グレッス達とレイクスにやられた生徒達は、先生に追いかけられながら教室へと戻って行った。

その頃レイクスは、新しい魔法を考えるべく新しい魔法の魔法陣を描いていた。

「なにこれ、レイクス君?」

「新しい魔法を作ろうと思って」

「魔法を作る・・・」

レイクスの魔法を作るという規格外の言葉にライナとルーナは、衝撃を受けた。

そして、レイクスが魔法陣を描いていると校内放送が流れた。

「いまから、呼ぶ生徒は、至急学園長の部屋まで来てください、一年のレイクス君、ライナさん、ルーナさん、至急学園長の部屋まで来てください」

「なんだろう?」

「さぁー」

そして、レイクス達はなぜ呼びだされたのかわからないまま学園長のいる学園長の部屋へと向かった。

その頃学園長は、ある一人の人とレイクス達を待っていた。













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