第4話 入学式そして魔剣技
次の日になりレイクスは、昨日の風呂場であった人を思い出した。
「あの人、なんなんだろう」
少し気になっていたレイクスは、ほんの少しなにかをやらかしたかもと思った。
そして、入学式のために学生寮から学園の広場にいこうとした。
「レイクス君!」
「置いていかないでよー」
ライナとルーナが、走ってレイクスの所にきた。
「おっ、おはよー」
「おはよう」
「おはようねー」
軽くレイクスが、ライナとルーナに挨拶するとライナがいい笑顔の挨拶をしてルーナが軽いノリの挨拶を返した。
「もうすぐ、着くよ」
そして、広場に着くとレイクスへが一斉に注目を浴びた。
「おい、あいつだよ」
「あの、東龍の閃光魔導剣士団に勝ったやつでしょ」
「結構、かっこいいじゃん」
レイクスは、この国で一番強い魔導剣士団の団員に勝ったということから結構な注目を浴びていた。
「諸君!、おはよう!」
「おはようございます」
朝礼台に学園長らしき人が挨拶して立つと、入学式にきた新入生の生徒達は挨拶を返した。
「諸君らは、これからこの国の魔導剣士の学園で、色々なことを学んでもらいます!、それから、在学中に命を落とす者は少なくない!、それを踏まえて生活するように、以上!」
そして、学園長らしき人の演説が終わった。
「なんか、めんどそうだな」
レイクスは、少しめんどくさそうだなぁと思った。
そして、一人の生徒が朝礼台に立った。
「えっ、風呂場の人」
レイクスの目の前には、昨日風呂場で絡んできた先輩が立っていた。
「皆さん、どうも!、この学園の生徒会長をしているリゼルナ・ワードルドです、私からは一つだけ言わせていただきます」
そして、生徒会長のリゼルナはレイクスの方を見た。
「ん?」
そして、すぐにみんなの方を見た。
「この学園は、下級生に対して厳しいですので、それに負けないように頑張ってください!、以上です」
生徒会長の言葉が終わると何人かの先生が用紙を持ってきた。
そして、クラスわけの用紙が一人一つずつ配られた。
「ライナは、何組?」
「ルーナは?、私は一組だよ」
「私も!」
「レイクス君は?」
「俺は、一組だよ」
「やったー、私達三人とも同じクラスだよ」
そして、レイクスとルーナとライナは、自分のクラスへと向かった。
「ここに座ろう」
レイクスが座ると、ライナがレイクスの隣に座りルーナがライナの隣に座った。
そして、ガラガラと教室のドアが開いた。
「皆さん、こんにちは!」
そして、いかにも真面目そうで頭が硬そうな人が入ってきた。
その先生は、歩きかたが独特な歩きかたで皆は、必死に笑いを抑えていた。
「今日から皆さんの担任のグレイ・ダイナールです、よろしく!」
そして、綺麗な姿勢でレイクス達の担任の先生は、挨拶をした。
「それから、レイクス君!」
「ん?、はい・・・」
「いまから、学園長がお呼びだから行こうか」
「えっ・・・・・・・」
そして、グレイ先生にレイクスは連れていかれた。
「来たか、レイクス君」
学園長の部屋に着くと、色々な魔導剣士の学年の先生と学園長が、レイクスを待っていた。
そして、その集大成にレイクスは何事かと思った。
「まあ、そんな硬くならなくてもいい」
学園長がそう言うと、一人の先生が一つの魔剣を持ってきた。
「これが分かるか?、レイクス」
「魔剣、ですね・・・・・」
レイクスは、目の前に魔剣を出されて先生方が、何がしたいのか分からなかった。
「それで、要件は?」
レイクスが、単刀直入に聞いた。
「これは、この国の最高の魔剣で世界に三本しかない伝説の魔剣の一つだ、そして、八個の魔力付与をしているんだよ」
「ん?、八個?」
レイクスが、八個しか魔力付与してない魔剣が最高の魔剣と言われて、こんな魔剣が世界の伝説の魔剣と内心驚いていた。
「八個しか付与していないのに、最高の魔剣ってやばくないですか?」
「いや、それは違う」
「えっ?」
レイクスは、思ったことを言うとそれは違うと否定されて、この世界の現状はやばいと思った。
「いいか、レイクス、お前が以上なんだ」
「な、なぜ・・・」
「十六個の魔力付与に魔法剣技が扱える魔剣なんて、いまの世界に作れる人なんていないぞ」
「えええーーーーーー!」
レイクスは、前世の人はみんな十個以上の魔力付与はしていたのに八個で世界記録と聞いて驚愕した。
「いいか、魔法剣技は、いまの人はほとんど使えないんだぞ」
「しかも、レイクス君は一年ですから世界の軍事力が血まなこになって、きみを取り込もうとするでしょう」
レイクスは、自分のいまのこの世界での規格外の強さを知った。
「こんど、魔法剣技を見せてくれないか?」
「なぜですか?」
「二ヶ月後の課外授業で一年は、東のダンジョンに行くんだよ」
「へぇー、そうなんですか」
レイクスは、学園長の言葉を他人事のように聞いていた。
「それでだ、いまのうちに魔法剣技を使えれば、将来見込みのある生徒になると思うので、ぜひ、レイクスの力をみんなに見せつけてほしいんだよ、この通りだ、頼む!」
学園長は、レイクスに頭を下げて頼んだ。
「分かりました」
「本当か!」
「しかし、条件があります」
「なんだ」
「さっき、廊下を通ったら魔導剣士祭という記事を見ました、それで、その一対一の真剣勝負の祭りに出させてください」
「しかし、あれは三年からなんだが・・・」
レイクスの言葉に学園長は、困っていた。
「なら、魔法剣技の件は、無しで」
「うっ!、分かった、出場を承諾しよう」
「ありがとうございます」
そして、レイクスは魔導剣士祭に出ることが決まった。
「それじゃあ、すべての一年の生徒前で魔法剣技を見せてくれよ」
「分かりました」
「それでは、これにて解散!」
そして、レイクスが学園長の部屋からでると、ライナとルーナが廊下の角から見ていた。
「どうした?」
「どうしたのですか?」
「いや、魔法剣技を見せる変わりに魔導剣士祭に出ることになった」
「えっ!、魔導剣士祭って、あのクラスの三人の選抜がでるやつですか?」
「三人?」
レイクスは、ライナに言われて魔導剣士祭は三人で戦うなんて聞いてなかった。
「嘘だろ・・・」
「じゃあいいや、ライナ、ルーナ、一緒に戦うよ!」
そして、レイクスがライナとルーナに魔導剣士祭の出場メンバーに入れようとすると、ライナとルーナは、首を横に振った。
「無理だよ!」
「私達、レイクス君の足を引っ張るだけだよ」
「いいよ、ライナとルーナには魔法剣技をすぐに教えるよ」
「でも、私魔剣なんて持ってないよ」
ルーナは、普通の剣しか持っていなく魔剣は、持っていなかった。
「じゃあ・・・、アイテムボックス《スケールドル》」
そして、レイクスは収納魔法をあさり始めた。
「それって、アイテムボックス・・・」
ライナが、レイクスにおどおどした表情で聞いた。
「それって、神話の魔法じゃ」
「現実の魔法だよ」
ルーナが、レイクスの神話の魔法に頭を抱えた。
「これなら、どう?」
「これは?」
ルーナが、レイクスに魔剣を渡されて、どんな付与をしているのか聞いた。
「えっーと、なんだっけ、確か十二個の魔力付与と炎系と雷系と土系の魔法剣技が使える魔剣だよ」
「なに、十二個の魔力付与!」
「こんな、国宝級の魔剣が何個レイクス君のアイテムボックスには入ってるんですか?」
「えっ、魔剣は二十本ぐらいと魔獣の素材とかかな」
「嘘でしょ・・・」
レイクスの言葉にライナとルーナは、ドン引きしていた。
「まあ、そんなことは置いといて、とりあえず、魔剣技を教えるから、行こうか」
「わ、わかった」
ライナとルーナは、動揺しながらレイクスの後ろをついて行った。
そして、庭でるとレイクスが剣を持った。
「これから、する魔剣技と魔法のコンボをしてもらう」
「えっ・・・・・・」
レイクスの言葉にルーナとライナは、嫌な予感がした。
「いくぞ!」
そして、庭の的に向かってレイクスが走り始めた。
「強化!」
そして、レイクスは身体強化魔法を使い身体を強化して、剣に炎を纏わせた。
「火炎剣技・
そして、それを見た生徒とライナとルーナは、固まってしまった。
「なに、あれ・・・」
「すげぇ・・・」
「あの子、何者・・・」
そして、レイクスの魔剣技を見た先輩の生徒や同年代の生徒は、驚いていた。
「まあ、これを一週間以内に習得してもらうよ」
「それって、可能なの、レイクス君」
「可能だ、人間努力すればなんでもできるさ、多分!」
レイクスは、ライナとルーナに言うとまずは、身体強化の魔法を教え始めた。
────30分後────
「出来たーー!」
ライナとルーナは、ついに身体強化魔法をマスターした。
「次は、魔法を剣に付与する方法だな」
「うん!」
「いいか、剣に魔力を流してそこに魔法を入れる、そして、それを制御できれば完成だ」
そして、レイクスが教えた通りライナとルーナは、剣に魔力を流して魔法を入れて制御の練習を始めた。
────五日後────
「はっ!」
そして、ライナとルーナは、ついに剣に魔法を付与する制御が完成した。
「よし、それなら、次はー、あの的に向かって放ってみて」
「わかった!」
そして、ルーナが木の的に剣に魔法を付与して魔剣技を放つと、木の的が跡形も無く焼けた。
「・・・」
それを見たルーナは、絶句した。
「ライナは、できる?」
「なら、二人共にもう一つ教えよう」
そして、レイクスはライナとルーナにもう一つの魔剣技を教えることにした。
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