第9話
ガチャリと音を立てて鍵を開ける。幸い家に帰るまでの道中に変質者はいなかった。
「ただいまぁー」
そう言ったと同時にドタドタという音が階段からした。何事かと、階段の方を見たら、妹が階段を急ぎ足で降りていたところで、私を見るとわぁーっと抱きついてきた。
「澄香、まだ部屋にいたの?そろそろお風呂入らないとダメだよ?」
いつものように小学二年生の妹、澄香に注意する。
澄香は少し変なところもあるが、優しくていい子だ。部屋にいたのも私を待ってくれていたのだろう。
澄香は眠いのか、こくりと頷く仕草だけ見せてリビングに向かった。おおかたタオルでも取りに行ったのだろう。
私は特にその行動を気に留めず、自室へと向かった。
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