第3話

「かながわ、さん?でいいのよね?」

授業が終わるなりクラスの不良から声をかけられた。近くで見るとスカート丈は短すぎだし、メイクもキラキラしていてドキリとした。もしかして、カツアゲとかされるかも、って。でもよくよく考えると、ここにはまだ

沢山の生徒がいるし、先生だって残っているのだからそんなことするわけない。

じゃあ何か、そんなのは華東くんとのことに決まっている。

「神奈川さん、まさかみぃの彼氏候補に手、出したわけじゃないよね?」

優しい声に圧がかかる。けど…そんなことしてないんですよ!

「出してないです。むしろ私が手、出されたくらいです。」

ここは正直に答えとこ。誤解を与えるのは嫌だしね。

「どー言う意味?」

聞いてくると思った。この場合は、どうしよ。1から説明しても、は?ってなるよね。むしろ、私が説明して欲しいくらいだし。

どうしようかなー…

私が思い悩んでいると、教室のドアがガラっと音を立てて開いた。

「神奈川、さんいますかっ!?」

か、華東くんっ!?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る