第2話

授業が終わり、教室に帰ろうと歩いていると、どこからか叫び声が上がった。ビックリして辺りを見回すと、そこには華東君がいた。まさか私のことを待ってるとか、ないよね…?

少し近寄って様子を見ようとすると、華東君に手を振られた。今の、完全に、私にだよね…。おまけに、

「神奈川!お前、遅い!」

なんて言うもんだから、もう…。

「すみません!」

って思わず敬語で通り抜けて行ってしまった。あっちが悪いよ、有名人のくせに私みたいな地味女子に会いに来たんだもん!無理、無理!周りの目が気になって仕方ない!

「何したの、あまね。」

友達に聞かれたけど、わからないものは答えようがない。

「それがわかんないから困ってるの」

と答えると面倒くさいと返された。それより周りの視線が痛い。

絶対、良くは思われてないよぉ…。深くため息をついて、席に着く。

ずっと誰かに見られているようでビクつきながらその日の授業を終えた。

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