第2話 現役の女子高生ですが、金髪ロリ美少女が大好きなんです
『
私が恋に落ちるのは、いつも決まって『金髪ロリ巨乳美少女』です。
よって性格とか、家柄とか、人種とか、そういうのはどうでもいいんです。
私は『金髪ロリ巨乳美少女』が大好きなんです。
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入学式を終えた学校からの帰り道。
春の香りが鼻こうをかすめる。
満開の桜の花。
青空を背景にしてピンク色がより鮮明に感じられましたわぁ。
映画のワンシーンにでもしたくなるほど、キレイな風景でした。
でも私の心は沈んでいました。
原因は高校生デビューに失敗したことです。
やっぱり自己紹介の時に『金髪ロリ巨乳美少女』について、熱く語ったのがいけなかったのかな?
それとも同級生を『エロい目』で見たのが、いけなかったのかな?
もしかしたら『趣味のコスチューム集め』について、熱く語ったのがいけなかったのかな?
でも日本古来には、特別な装束を纏って面を着けたり、化粧をしたりて、様々な役割を演じる文化が――――。
「きゃあ、エッチな風っ!?」
強い風が吹いて、桜の花びらが舞い散り、女の子の華やいだ声が上がる。
桜吹雪の向こうでスカートを押さえているギャル風の女子高生の姿を目で追っていた。
「何を見てるのぉ!? 変態!? 目がイヤらしいのよぉ」
「えっ」
私は生まれつきの『ラッキースケベ体質』なんですよ。
階段を上っているときにいきなり風が吹いて、女子高生のパンチラを拝むことなんて日常茶飯事だし。
自販機からジュースを取り出そうとしいてる女子中学生のパンチラを目撃することも珍しくないし。
服を買いに行ったら試着室のカーテンが偶然壊れて、中で着替えていた女子大生の下着姿をガン見することあったわねぇ。
語りだしたらキリがないほどで、そういう星の下に生まれてきたのかもしれないわね。
とはいえこういった状況に、免疫があるわけでもなく。
「今、わたしのことイヤらしいめで見てたでしょう」
ラッキースケベが起こった後は、決まって『不運』が私を襲うのです。
くだらないジンクスだと心底思いますけどね……。
自動販売機で買った缶ジュースは、炭酸飲料でもないのに噴き出すし。
自動車に水をかけられ、
楽しみにしていたイベントの日は、いつも決まって雨が降るし。
水神様に嫌われているとしか思えなかったわぁ……とほほっ。
「きゃあ、汚い。こっちに来ないで」
今回は、野良犬におしっこをかけられ、道ばたに落ちていた小石を投げつけられた。
私は居た堪れない気持ちになり、反論することもなく、逃げ出してしまう。
見ての通りの私は『コミュ症』で、友達も彼氏もいません。
上達を主目的とし、ストイックに創作活動をしている『孤高のラノベ作家志望』の高校1年生です。
でも自分の書いたものを通して人と『繋がり』たいというキモチが全くなかったわけではありません。
自分の趣味を理解してくれるヒトと出会えるんじゃないかと、淡い期待を抱いていた時期もありました。
だが、現実はそんなに甘くなかった。
そ・れ・で・も・やっぱり『友だち』が欲しいです。
独りは寂しいです。
私の趣味を理解してくれる友だちが欲しいです。
それが『金髪ロリ巨乳美少女』なら、もう言うことありませんよぉ。
ちなみに下着の見せ方としては完璧でしたわぁ。
ナイス『恥じらい』と叫びたくなるほどに……。
完璧な赤面でしたわぁ。
恥じらいのないパンチラなど『見せパン』よりも劣る。
最低最悪の下品な行為ですわぁ。
あくまでも偶発的に見えるから価値があるんですわぁ。
見せたくないのに、自分の見せるつもりが全然になかったのに――そういった状況だからこそ、ありがたみがあるのんです。
つまり『嫌パン』こそ『パンチラ』の極意なんです。
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