第18話ゴンゴン平原大戦車戦
南部歴0087年。
まだカンガルー同盟とペパーミント連邦が激戦を繰り広げていた頃。
ペパーミント連邦の全軍による大攻勢。
これを迎え撃つ為にカンガルー同盟は機甲師団を最新鋭装備に改変。
航空戦力を最新の装備にバージョンアップ。
ゴンゴン大平原では機甲師団による大規模戦車戦が展開されていた。
ハン戦車長「いいか?キヨスク砲手」
キヨスク砲手「はい!ハン戦車長殿!」
ハン「このカンガルー軍最新鋭戦車。千式戦車(センシキ)は」
「敵軍の2世代前のチチビンタ戦車とは桁違いの差がある!」
「たとえ数で負けていても戦況は我々のものだ」
「センシキの最先端ハゲタカ装甲技術」
「チョコレート・アーマーの独壇場だ!」
「奴らの主砲は80ミリだが、センシキは105ミリだっ」
「火力でも負けてはいないぞっ!」
「貴様ら、マニュアル教本は頭に叩き込んであるなっ?」
大平原に戦車の集団のキャタピラ音とディーゼルエンジン音が鳴り響く。前回の戦闘で駆逐された戦車の残骸が盾になってくれる。
至る所で砂塵が巻き上がる。
カンガルー軍の航空支援が一足先にペパーミント軍のi戦力を叩く。
天空を切り裂くジェット音。金属的な爆音を奏でながら爆弾を投下してゆく。
キィーンッ
ズッドォーン!バチバチッドドドッーン!!
地響きで照準がぶれる。
クルス操縦手「爆炎の中から敵機甲部隊が飛び出してきます!」
「数が半端じゃない!これでは・・・」
ハン戦車長「ひるむな!数で負けていても」
「この最新鋭戦車。センシキの性能を信じろっ!」
「良いか?徹甲弾が装甲を貫通しない限り戦えるんだ!」
「勝つことだけを考えろっ!」
キヨスク「敵戦車が撃ってきました!うわ!」
ハン「オートエイミングに切り替えて自動射撃と同時に右翼に展開!作戦通りに左右から挟み撃ちにするっ」
「たち止まるなっ!止まったら狙い撃ちにされるぞ!」
「スモーク弾発射あっ!」
ボンボンッ・・
ピィピィピィ・ビィーッビィーッ!
シュンッ・・・ガッキーン!
グワングワングワンッ・・・・
クルス操縦手「敵の徹甲弾を弾きました!」
バウンッ!
ガチャコンップシュゥ・・・
ドッドォーンッ!!
ハン「良しっ先頭の車輌を撃破、次の車輌を狙え!」
ヨーデル無線士「本部からです。敵軍の増援を確認」
「我が軍の増援も10キロ後方で追随中」
「味方航空支援の第2波が来ます!」
ハン戦車長「我が軍の航空支援が来た!閃光に注意しろ!」
キューン・・・・
ズッダダッダーンッ!!ボンボンボンッ!
ハン「よしっ!敵機甲部隊は士気が低下しているぞっ!」
「押しまくれっ!立ち止まるなあっ!」
キュラキュラキュラ・・・
バウンッバウンッ!
ドッドドーン!ズドーンッ!
ヨーデル無線士「3号車と4号車が撃破されました!」
「左翼に展開している戦力が手薄になっています」
「指揮車両から左翼をカバーせよとの命令です」
ハン戦車長「よし5号車は左翼に再展開。敵の懐に飛び込むぞ!」
「クルスッ聞いているな?全速力だ!」
クルス操縦手「了解!10時方向へ進路を変更します!」
ビィーッビィーッビィーッ!
ヒュンヒュンヒュン!!
キヨスク砲手「敵弾全て外れました」
ハン「奴らはこのコンピューター制御の機甲部隊を舐めている!」
「思い知らせてやれ!!」
バウンッ!!
ガチャコンップシュゥ・・・
キヨスク砲手「敵3輌を撃破!」
「6号車と7号車がついてきます」
ハン「スモークを1時方向へ発射!突っ込めえ!!」
ボンボンッ!
バウンッバウンッ!
ガチャコンップシュゥ・・・
ビィービィーッビィーッ
ガッキーンッ!!
ゴワンゴワンゴワンッ!!
ハン「敵歩兵部隊を確認!同軸機銃で駆逐しろ!」
バリバリバリバリッ・・・・
ヨーデル無線士「指揮車両が中破!戦線を離脱します」
「2号車が戦闘指揮をとります」
ハン「よしっ2号車の前に出て盾になるぞ!」
バウンッ!
ガチャコンップッシュ・・・
ドッカーンッ!
クルス操縦手「敵機甲部隊の残存兵力が後退してゆきます!!」
ハン「よしっ我が軍の勝利だ!ゴンゴン大平原を取ったぞ!」
スピードと判断力。最新鋭の装備により機甲部隊の戦闘はカンガルー軍が勝利した。至る所で黒い噴煙が上がっている。
天空をジェット戦闘機の爆音が鳴り響く。
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