第20話

回れ、まわれ宵闇を

浮かぶ銀砂がしゃんと鳴る

伸びる処女の指先を、取りて廻れや、狂いて踊れ

舞う薄衣も鮮やかに、棚引く髪も艶やかに

夜歩け渡れ、軽やかに

紅まろく滴らせ、地を温く染め、しとどに濡らせ

草木の騒めき、弾ける滴

下弦の小潮宵を裂く

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