二本目:お兄の血痕前夜
誰か、救急車を呼んで欲しい。
行き遅れの妹に。
「お兄ちゃん。わたしね。好きな人、できたよ」
とうとう、吹雪がおかしくなってしまった。
いつも手を変え品を変え命を狙って来るからもう慣れっこだったが、今回ばかりは上手く攻撃を捌けない。
リビングの扉が開くなり投げ込まれた微笑みの爆弾に、快晴は身動きができなかった。
ソファに座って読んでた漫画が、手からジャージのズボンに落ちる。
部屋着の自分に対して今日の吹雪はやけにお洒落で、なぜか新品の竹刀を持っていた。
思わず口から漏れる。
率直な感想が。
「えっ、気持ち悪っ……」
「っ――!」
振りかぶる竹刀の風が、前髪を揺らす。
一体どこのどいつだ、こんな馬鹿に刀を持たせたのは――。
「お兄、死ねぇ――――――――――――ッ!」
いただきます、と手を合わせて、快晴は久しぶりに家族四人での食卓を囲む。子ども舌なので母製のオムライスは大好きだったが、今はがっつく気になれない。
対面の席でそっぽを向いて膨れている妹を見て、思わずため息が出てしまった。
「あら、どうしたの快晴。おでこにたんこぶできてるわよ」
「……練習が過酷なんだよ。練習が」
聞こえるようにわざと言うと、舌打ちが返ってくる。
謝罪、たったそれだけのことがなぜできない? 本当に? こいつが? 大人気?
美しき剣姫、乾吹雪。嘘をつけ。絶対剣道原人の間違いだ。
快晴が同じく舌打ちを返そうと吹雪を睨む。
すると、いつもは食べ始めたら音を置き去りにするくらい早く動く奴のスプーンが、止まっていた。
「どうした。食べないのか?」
「今日、お昼ごはんもオムライスだった……」
食いしん坊がまた文句を言っている。
しかし不満げな顔をするのかと思いきや、溶けるみたいに吹雪はでれっと笑っていた。
気持ちが悪い。
「あら、言ってくれれば母さん献立変えたのに!」
「ううん、気にしないで。お昼、あんまり食べてないから」
「そう? おやつとかも食べてないの?」
「……映画館で、ポップコーンちょっとつまんだ」
ちょっとと言うと、何箱ぐらい食べたのだろう。
快晴はオムライスをもぐもぐと咀嚼しながら、三つくらいかなと予想してみる。
隣で同じく首を傾げる父は、別のことを聞いていた。
「朝から出てたと思ったら、今日は友達と出かけてきたのか?」
「……うん。友達、って言われた」
なぜか吹雪がしょぼんと頭を垂れて、いつもは早回し映像のように動く食指を止める。何が起きているのかよく分からず、父とシンクロして今度は逆方向に首を傾げる。
一方で母は、対照的に顔をぱっと上げて、吹雪のカーディガンの袖を引っ張り出した。
「あなた、これ、どうしたの?」
「……きょ、今日の朝、買った」
「髪、切った?」
「……うん」
我が家にいきなり太陽が現れたかと思うほどの明るさで、母は笑顔を広げた。
「男の子ね?」
がしゃん、と隣でスプーンが落ちた音がする。振り向くと父は闇に堕ちていた。
「デートしてきたのねっ!?」
「……ぅ、ん」
「きゃ―――――――っ! やっぱり今日はお赤飯に炊き直すわっ!」
「ど、どこのどいつだ……。俺が葬ってきてやる……」
驚喜する母と、頬を真っ赤にしてぐずぐずに沈む妹と、顔を真っ青にして立ち上がる父の中で、快晴はぽんと拳で手のひらを叩く。
『お兄ちゃん。わたしね。好きな人、できたよ』
「ああ、そういうことだったのか。良かった……!」
「何が良かっただ快晴ッ! お前、お兄ちゃんなら戦えよ!」
「ええっ? 戦うわけないじゃん。誰だか知らないけど、僕は一生良くしてあげたい!」
心からの安堵と共に、快晴は両手で胸を押さえる。
御剣悠と再会できた昨日に次いで二番目に、人生で嬉しい出来事だった。
「良かった……。受け入れ先の病院が見つかったんだ……!」
「お前は本当にお兄ちゃんなのか?」
「不本意ながら。いいことじゃん。何がいけないの?」
「全部ダメだ! デートだぞ!? 一人娘が! デートだぞ!?」
なすがままに父に肩を揺らされていると、対岸では事情聴取が始まっていた。
「ねえねえねえどんな子? どんな子? どんな子? カッコいい? カッコいいのっ!?」
両肩を持って詰め寄る母に、でれでれと吹雪は笑って頷く。
「ぅん……さいこう……しんじゃう……」
「分かるぅ―――! しぬしぬ、しんじゃうのよねぇ―――っ! ねえ、写真は!? 写真ないの!?」
「う、うん。ある。これ、試着してるとき、撮ったの……」
「きゃ―――――――っ! いい、めっちゃいいわ――――っ! お母さん超タイプっ! 吹雪、一回おうちに連れてきて! 会いたい! お母さん会いたいわ! もうこんなしがないサラリーマン飽きちゃったの!」
「しがないサラリーマンさん。お気持ちは……?」
「……慣れましたよ。もう」
快晴は父の肩をぽんと叩いて、対岸の火事を見守ることにする。
しかし、若干の興味がないわけでもなかった。
一体この剣道原人を文明ある街に誘って、見事心臓を獲得した猛者はどんな奴なのか。
桐桜学院は女子校だ。きっと他校の生徒だろう。
「やさしくてね……」
うん、と三人で頷く。優しいのは大事。でもちょっとレンジが広すぎて特定できない。
「すっごく剣道強くてね……」
うん? とひとり訝しむ。何か様子がおかしい。嫌な予感がする。
「逆胴がね、すっっっごく上手いの!」
快晴の背筋に、氷のような汗が走った。
『1件の検索結果が表示されています:』
「もしかして――」
快晴の入力ミスに、サジェストが吹雪の口から紡がれる。
「水上悠くん、っていうの」
「ひぃいいいいい―――――――ッ!? 無理無理無理無理! やめてくれっ!」
食卓を両手でばんと叩いて立ち上がる。今にも自我が崩壊しそうだった。
「えっ? えっ? えっ? どういうこと? 悠と!? 悠と出かけたのっ!?」
「あ、あら。快晴、どうしたの? 急に」
「もしかして、お前の知ってる奴なのか?」
揃って聞いてくる両親の問いに答える余裕がない。
吹雪が、また舌打ちしてスプーンをかしゃんと皿に置いた。
「うざ。何叫んでるの。きも。……出かけたもん。いっぱい遊んだもん。てっ、手だって握ったもん!」
「に、ぎ、る、なよ! うぁあああ―――助けてくれっ! お前、なんてことしてくれるんだ!」
「はぁ!? お兄には関係ないでしょ! ほんっとうざ!」
吹雪も両手でばんと食卓を叩いて立ち上がる。
互いに父と母の静止を振り切って、睨み合った。
「ていうか、どうしてお兄が悠くんのこと呼び捨ててるの? きも。ほんっときも。ちゃんと許可とってよ!」
「僕は『昔』からユーくんって呼んでたよ! お前と違って! それぐらいで何いい気になってんの? お前の方が気持ち悪いからな!」
「……う。い、いい気にならないで! お兄は悠くんとデートしたことないくせに!」
「当たり前だろ! したくないよ! ……まあ、遊びたいけど! うるさいな!」
吠えながら、快晴は途中で冷静になる。
ムンクの叫びみたいに顔を押さえた。
「待ってくれ、ほんとに待ってくれ……。聞きたいんだけど、まさか付き合っ――
『……うん。友達、って言われた』
――たりはしてないな! よし! よし! よぉ――――――しッ!」
両拳をぶるぶると力強く握りしめて、快晴は神に感謝するように両膝を床に突く。
約束とか全部投げ出して、今ここに感謝の涙を流してしまいそうだった。
会えた。ようやく会えたのだ。あんなに強く最高なままの彼と。
そこに妹が、しかも、こともあろうに恋人として挟まってくるなんて、本当にあり得ない。
快晴は両膝に手をついて、憤慨して立つ吹雪を見上げる。
地上最強の男として、堂々と言った。
「あの、土下座でも何でもしますから、悠だけは諦めてくれませんか……?」
「っ……やだ!」
頬を大福のように膨らませてから、吹雪は吠える。思いの丈を。
「い、今はまだ、友達だけど……いつか絶対、かのじょになるんだもん!」
母が輝き、父が死ぬ。
そしてとどめの一言を、言った。
「ぜんぶ終わったら、絶対、お嫁さんになるんだもん!」
目を剥く快晴の脳裏に、幻が浮かぶ。
『快晴ー。もうお前、友達じゃないから』
『……えっ』
『明日から家族だな。お義兄ちゃん♪』
息を思い切り吸い込み、どんな試合よりも大きな声で叫んだ。
「嫌だぁああああああ!! どうして僕は、こいつなんかの兄貴なんだっ!」
「っ――!」
「あっ、こら吹雪! ごはん中よ!」
「竹刀はやめろって……ああっ!」
もはや血を見る運命でも、逆らう気すら起きなかった。
「お兄、死ねぇ――――――――――――ッ!」
× × ×
妹に殴られて血を見ることは、果たして家庭内暴力にならないのだろうか。
快晴は食事後、リビングのフローリングに座って竹刀組みをしている途中、ついDVについて携帯で検索してしまった。
操作する左手の親指が、ひりひりと痛む。
歯型と血が付いているためだ。
「やり返さなかったのは偉いなあ、お兄ちゃん」
「……非暴力、不服従」
糸車を回すように竹刀の弦を巻いていると、冷蔵庫から酒缶を取り出した父が後ろのソファにどっかりと座った。かしゅっと気持ち良さそうにプルトップを開け、リモコンを手に取りテレビをつける。
そういえば父とふたりきりになる時間なんて、久しぶりだった。
ここぞとばかりに、溜めておいた文句を言う。
「一体おたくでは、娘さんにどういう教育をなさっているんですか?」
「いやー、そっちは妻に一任してまして。今、二人で反省会をやってますよ」
「……反省会?」
「一緒にお風呂入るんだってさ。乙女の会議なんだって」
「えっ、高校二年生だよ!?」
思わず携帯を下ろして振り返ると、父は低糖質のビールを呷りながら、くつくつと喉を鳴らしていた。
「やっぱりちょっとおかしいよ、この家……。長男はこんなに立派なのに」
「ははは。まあ、昨日までは、な」
テレビの音を下げながら、父はリモコン台の上に缶を置く。
連休に相応しい、穏やかな笑みをたたえて。
「お前は、手がかからなさすぎたよな。だから母さんは、ずっと目が離せなかったんだ」
「えっ、何で? いいことじゃん。普通逆じゃない?」
「……まだ、分かんないか。でもそういうもんなんだ、親って」
苦笑して、父はソファに預けていた背を伸ばす。これは内緒だぞ、と言った。
「母さんな。……泣いてたんだ、昨日。寝る前に」
「……えっ」
「嬉しくてだぞ」
手のひらを前に出して、誤解するなと父は笑う。
また一口飲んでから、ゆっくりと話した。
「母さんはな。さみしがりなんだよ、ほんとに。……お前、自分が家に帰ってきたとき、母さんが寝室で寝てるの見たことあるか?」
「…………あ。…………な、い」
「ここで待ってるだろ? ……話したいんだ、ちょっとでも」
そんなこと、考えたこともなかった。
いつも帰ったとき、温かいご飯があって、お風呂が沸いていて。それを早く全部こなして、明日の練習のために少しでも多く寝る。
それが当たり前で、その裏側に誰がいるのかなんて、考えたことも。
「昨日、母さんは本当に嬉しそうだった。あの子が、やっと嬉しそうに剣道の話してくれたって。初めて、友達の話をしてくれたのって。……あの人はな。どんなに辛いことがあっても、俺の前では絶対に泣かない。泣いたのは、たったの一回だけだった」
「……それは?」
「お前らが、産まれたときだ」
父がテレビ棚の上に乗った写真を指差す。産まれたばかりの自分たちと、笑顔の両親が映る家族写真は、今も色あせずにそこにある。
「たまには思い出してやれ。お前が見てないところにも、色々あるんだ」
「……うん」
「分かるけどな、俺にも。……でもこれから、友達の話くらいはしてやってくれ」
優しい父の顔が、自分を見つめる。最近、ちゃんと見ていなかったから気付かなかった。
少し、しわが増えているのだということに。
「なあ、多分だけど。お前がずっと追ってたのは、その悠くんって子だったんだな」
「……バレてしまっては仕方がないね」
面映ゆくなってしまい、苦笑する顔を逸らして竹刀組みに集中する。
「ずっと言わなかったよな。誰にも」
「そうだね」
「どうしてだ? 家族にくらい、言っても良かっただろ?」
「……うん。そうなんだけどね」
弦を結び終わって、最後は中結を締めにいく。その途中で思い出して、小さく笑った。
竹刀の作り方を教わったのも、ひとりで頑張れるようにと、あの日彼から。
「男同士の約束だからね。口に出すのはダサいでしょ」
「ははは。まあ、それはそうだな。……なあ、どんな子なんだ? その悠って子は」
結び終わって出来た竹刀を床に置いて、ううんと頑張って考える。
その最中に、にやっと笑ってしまった。
「無理。格好良い。死んじゃうね」
「お前までそういうこと言うのか……? ううん、なんとしてでも葬りたくなってきたな」
「父さんじゃ十人がかりでも無理だよ。吹雪が五人いたって怪しいのに」
「そ、そんなに強いのか。うおお……。じゃあ、お前よりも強いのか?」
「……うーん。一生良くするのは、間違いないけど」
出来た竹刀を、左手一本で強く握ってにやりと笑う。
「そればっかりは、戦ってみないと分からないな」
血が出ている傷がひりひりとしみて、生きている実感があった。
竹刀を片付けて、立ち上がる。もう部屋に戻ってしまおうと思った。
「悠くんなー。俺も一回、なんとかして会えないかなあ? 顔覚えときたいんだよな」
「そんなに吹雪を嫁にやりたくないの?」
「当たり前だろ! 結婚前夜にはまだ早い!」
「……じゃあ、会うのはやめておいた方がいいね」
「え? なんでだ?」
竹刀を握る手についた、赤い液体を見て思わず笑う。
きっと嫌えるはずがない。
「同じ血が流れてるからね。僕らには」
× × ×
自室の学習机にかけて、快晴はスマートフォンで動画を再生する。イヤフォンは付けず、スピーカーで流しっぱなしにした。
叫び声と、竹刀が弾ける音がする。
動画の中で地稽古をする男たちの垂れネームには、地上最強とかよく分からないことを言われている奴の名前と、新しく生まれ変わって戻ってきた、今も色褪せない英雄の名前が躍る。
「受け入れ先の、病院ね……」
番号を三つ打つまでも、URLを検索するまでもない。
運ばれたところで、言われる言葉はひとつに決まっているからだ。
苦笑していると、どがん! と自室の扉が蹴り飛ばされたように開く。
お楽しみを邪魔されて、舌打ちしてしまった。
「ノックって知ってる? 剣道原人」
「うざ。黙って。……音、漏れてるよ。今からみんなと通話して会議するから、静かにして」
顔の前で携帯を見せて、薄ピンクのパジャマ姿の妹がいつも通り不機嫌な顔をする。
確かに我が家は壁が薄い。
昨日だって、吹雪の叫び声は丸聞こえだった。
『行くぅ――――――――――――――!』
一体何だったのだろうか、あの奇声は。
そしてそれ以上に、今言われていることがよく分からない。
快晴は首を傾げて吹雪に問うた。
「みんなと通話、ってなに?」
「……は。友達いないから知らないんだ。最近は、グループで通話できるんだよ」
勝ち誇るような笑みが癪で癪で仕方がなかったが、事実なので何も言えない。
分かりましたと首肯して、しっしと手を払う。
が、吹雪が中々出て行ってくれない。
「何だよ。これ以上何の用事だよ……」
「………………噛んで、ごめんなさい」
そっぽを向いて、ぼそりと。
ついに原人から人類に進化した妹に、快晴は目を丸くする。
その背にうっすらと、優しい母の笑顔を見た気がした。
「……いいよ、もう。好きにしたらいい。……好きになっちゃったんだろ」
深いため息をつきながら、快晴はその血を分けた妹を最後には許す。
ただ、今回だけは無条件ではなく、条件付きだった。
「言っとくけど僕は、絶っっっ対、応援しないからな!」
「ふん。お兄なんて必要ないもん。わたしには、みんながいるから」
左手に携帯をぐっと握りしめて、妹が剣道場にいるときのように力強く笑う。
「絶対、手に入れてみせるもん」
ああ、まずい。こいつは遅かれ早かれ絶対に強くなってしまう。
誰か対抗馬はいないのかと快晴が顔を歪ませたそのとき、吹雪の携帯がぶるりと短く震えた。
気付いた吹雪が、画面を見る。
「っ! 悠くん……!」
その頭にぴこんと上がった犬耳と、ぶんぶんと振られるしっぽを見た気がした。
吹雪が急いで携帯をスワイプする。
画面を見て十数秒後、犬セットは嘘のようにしゅんとしなだれてしまった。
それから吹雪はぐるると唸るように牙を剥き、こっちを見てくる。
「な、何だよ?」
「……っ。今回、だけだから!」
それだけ叫んで、吹雪はばたんと扉を閉めて部屋から走り去ってしまった。
人には静かにしろと言っておいて、一体何だったのか。
そういえば昨日だって、何やらうるさく絶叫していた。もう、何でもありだ。
これだけ我慢しているのに、どうして兄には何もご褒美がないのだろう。
「っていうか、僕だって悠の連絡先知らないのに……」
昨日、聞けば良かった。興奮してそれどころではなかった。
なんてどんくさい男なんだろう。もう嫌、消えたい。
「寝るっ……」
真っ暗にした部屋で、快晴は枕に埋没する。
そんなとき、電源を切り忘れた携帯がぴろりんと光った。
快晴は拗ねる。
もういい。どうせ友達もいないし、お店の通知とかに決まってる。
もう誰から来たって知らない。乾快晴は、孤独な頂点とやらで静かに待ち続けてやる!
[Yu.M] 突然連絡してごめん。御剣悠改め、水上悠です
[Yu.M] いきなりなんだけど、明日練習の後とか空いてたら、一緒に錬心館行かない?
[Yu.M] 久しぶりに話したいから、快晴に会いたい!
「行くぅ――――――――――――――!」
セルフで名乗りを上げた最強の対抗馬のいななきに、もう一頭が激しく駆けてくる。
恋路を邪魔するなと蹴りとばすように、扉を思い切り開けて。
「お兄、死ねぇ――――――――――――ッ!」
誰か、救急車を呼んで欲しい。
もう手遅れの、僕に。
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