第88話 新入学…… (1)
「えぇ~、本日はお日柄も良く~。当校におきましては~」と。
また話しの冒頭で流れた言葉から始まる。城の南の大二中学校の校長からの入学式の祝辞を聞きながら和は、自身の口を手で塞ぎながら『ふぁ~』と、生あくびを漏らす。
まあ、彼自身、入学式に参加をするのが面倒なのもあるが。
彼は容姿こそ、文部科学省さまが御推薦であらせられる、ピカピカ、ピチピチの学生服を着衣しているが。実は中身の方は五十を過ぎたおじさんなのだから、自分と歳が変わらない校長先生の有り難いお話し……。
まあ、ましてや彼は、この校長の入学の祝辞をもう既に三回聞いているのだよ。
でッ、今回を合わせれば四回目……。
と、なるから。彼は流石に真面に聞こうと思う気力がないみたいだね。
だって体育館に移動をおこなってからの数は、ひたすらあくびばかりをして眠たい様子でいるからね。と、いうよりも? 傍から見ている人達は、皆不思議で仕方がないとは思う?
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