第82話 女神さまの願い? (10)
ううう~、やはりこのオヤジはタヌキ寝入りをしていたようだね。自分の立場が悪いと思って。
と、なると?
アテナに寄り添っていたのはうちに怒号を吐かれるのが恐ろしくてアイツの膝に潜り込んで隠れ逃げていたということか?
と、なると。うちの口からは、うちのひとへの怒号──!
「あんたぁ~。何~。今迄、寝たふりをしていたのさ~? うちの乙女を奪ったのか~? 奪ってないのか~? 先程から訊ねていただろうに~。あんたわぁ~、何~? うちを無視しているの~? 女神相手なのだから、訊ねられたらちゃんと答える~。それが人という物だろうに~?」
うちはとにかく不満が募って仕方がないから、家のひとに怒号を放ってやった。
すると家のひとは『ビクン!』と、反応──。
その後は、自身の身体を震わせ怯えながら。
「お、お前が怒ると思うから、怖くてついつい……」
こんな感じで、うちに言い訳をしてきたから、自身の腰に両手を当て、『ジロリ』と、不満のある顔で睨んでやった。
すると今度は『ヒィ~』と、怯えながら。またアテナに抱きつき。
「アテナ~、カイロスが怖い~。儂をヨシヨシしてくれ~」と。
このエロオヤジがまた、うちのツレに泣き付き始めだした。
ッて、うちのひとはガキの様子になっているからエロガキだった~。
まあ、そのエロガキがアテナの胸に顔を埋めて甘え始めて、うちから自身の身を守れと嘆願をしているのだよ。
「カイロス~。いい加減にしろ! 我が君を苛めるなぁ~! このひとは、お前が怖いし。嫌いだと述べているのだ!」
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