第68話 天国良いところ~。酒も美味いし、姉ちゃんも綺麗だ~ (7)

「(えっ? フリッグ姉さん、別にいいけれど? 旦那の方は大丈夫なの? ばれてあとで大騒ぎになったりしないの? フリッグ姉さん?)」


 何かよくわからないが? この淑女のお姉さまは、何処かの、不倫や色恋ばかりをしている、同じ妖艶淑女のお姉さまみたいに、花火のような火遊びがしたいみたいなのかな?


 まあ、フリッグ姉さんは、うちに言葉を告げ終えると今度はフレイヤ姉さんへと。


「(いいでしょ~? フレイヤ~? 妾がオーディンあのひとに内緒で火遊びをしてもお互いさまだから?)」


 フリッグ姉さん自身も、フレイヤ姉さんのように知らぬ異性と火遊びしても問題はないだろう? と、訊ねたの。


 すると今迄、さり気なくだけれど、フリッグ姉さんと目を合わせないようにしていたフレイヤ姉さんなのだが。フリッグ姉さんの方へと視線を変えて。


「(ん? フリッグ? わたくしにそんなことを尋ねられてもわかりませんわ~?)」


 と、言葉を返した。


 でも、自身の旦那を寝取られているフリッグ姉さんは不満があるのだろう?


 またフレイヤ姉さんへと訊ね始めた。


「(フレイヤ~。貴女ねぇ~。自分に問われてもわからないと妾に述べていますが。貴女と家のひととが親密な関係なのは、妾自身も知っていることですから~。今更隠さなくていいですよ~。それに今妾が、貴女に告げているのは。家のひとも妾以外の女性と親密な関係にあるのだから。妾も他の殿方と遊ぶ事は別に問題ないと思うので。貴女もいちいち妾が他の殿方と遊んでいると、家のひとに告げ口をしないでくれと申しているだけです~。わかりましたか~? フレイヤ~?)」



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