第67話 天国良いところ~。酒も美味いし、姉ちゃんも綺麗だ~ (6)

 そんなツレの様子をうちは凝視して思った?


 う~ん、どうやらアテナの奴は、ファザコンのようだね?


 と、いうことは? アテナの理想は、自分の親父ゼウスか?


 それとも? 次にうちが兄貴の邪魔をしてもらう為に嘆願をしているおばさん……ではなくて。恋と結婚の女神フリッグの姉御の、夫であり。フレイヤ姉御の不倫相手でもある。北欧神話の主神オーディンも、アテナの好みなのかも知れない?


 まあ、こんなことをうちは脳裏で思案をしながら「(フリッグの姉さん?)」と、声をかけた。


「(ん? 何? 何か、妾に用事?)」


 自身の指の爪の手入れをしていた淑女のお姉さまは、うちの呼びかけに対して、気の無い声色で言葉を返してきたのだ。


 う~ん、でもさぁ~? おばさん……。


 うちに対して気のない返事を返してくるのはいいけれど。


 うちの邪な計画を聞いて、面白そうだからとついてきたのはおばさんなのだから。しっかりしてよね! と、うちは声を大にして叫びたい!


 まあ、うちが女神フリッグに対して、不満を募らせていると。


「(あのね~? カイロス~? 妾もね。何処かの不倫ばかりしている女神や? そこの戦の好きな子猫ちゃんみたいに。あの殿方と花火のような危険な遊びをしてもいいなら。貴女の手伝いをしてあげても良いわよ? カイロス~?)」




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