第57話 俺は他界しちゃった~ (18)
「はい、もしもし? 何だ?」
自身のスマートフォンを鳴らす相手が、ローン会社や銀行……。
その他諸々の金融会社の請求電話では無く、自分の妻からの電話だとわかった彼は、安堵しながら自身のスマートフォンを耳に当てて電話に出ると。先程のような簡単な言葉を妻に告げながら電話に出る。
「あああ、あんた悪いけれど。今日からあんたの実家の方で寝泊りをしてくれんかね?」
売却された家の掃除を和は後悔……。涙を拭い気落ちをしながら掃除をしている彼へと、スマートフォンの向こう側から妻は、和に今晩から実家に帰って寝てくれないかと、彼が困惑をするような台詞を告げてきた。
だから和は妻に、「お前、どう言う意味だ?」と、訊ねる。
すると妻からも直ぐに、「どう言う意味って、そう言う意味だよ」と意味深な言葉が返ってくる。
それも彼女の声色の方は、やや動揺を隠せない感じをかもしだしている。
と、いうことは?
和は簡易ではあるが妻の意味深な台詞を聞き、彼女が何を言いたいのか判断ができた。
だから和は妻に……ではないか。元妻に対して、「もしかして? 儂と別れようと言っているのか?」と訊ねる。
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