第51話 俺は他界しちゃった~ (14)
和からこんな声が漏れてきた。
と、いうことは? 和の視界にいると言うことだね?
哀愁を漂わせながら鳴いている犬が。
だから傍から見ている者達は、鳴いている犬へと視線を代えてみる。
あっ! いた! 犬が! ミニチュアダックスフンドのようだね。犬用のケージの中にいるようだね。
でッ、ペットケージの中から和に。
「クゥ~ン、クゥ~ン」
と、鼻鳴きしながら甘え声を漏らしているようだよ。
そして和と目が合うと自身の舌を出しながら「ワンワン」と鳴く。鳴き終えると今度はまた「クゥ~ン」と鳴き。犬用のケージの中でクルクルと回りながら和へと、愛想笑いを犬は舌を出しながら披露するのだよ。
和に自分の許へときてくれと、でも告げているようにね。
だから和は愛犬の気持ちを察したのだろうか?
「あああ、今からいくわ……」と、独り言を漏らしながら。
「クゥ~ン、クゥ~ン」と、鼻鳴きしながら、犬用ケージの中でクルクル回る愛犬の許へとゆるりとした足取りで近寄っていく。
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