第42話 俺は他界しちゃった~ (5)

 そして思案を終えると、少し気になるので従兄の新兄ちゃんに、恐る恐るとだが訊ねてみることにしたのだよ。自営業を始めるにはどれぐらいの資金がかかるのかとね?


「新兄ちゃん~?」


「ん? 何だ。和?」


「新兄ちゃんが言っている自営業と言うのは、資金がかなりかかる物なのか?」


 まあ、こんな感じで和は従兄へと訊ねた。


「う~ん、そうだな~? いくらぐらいかかるかなぁ~?」


 和の従兄である新兄ちゃん(?)いや新爺ちゃんかな?


 まあ、傍から見ている者達にはどちらでもよいことなのだが。彼は取り敢えず自身が飲んでいたビールのコップをテーブルに置くと、自身の両手を組んで、「う~ん」と、声を漏らしながら思案を始めるのだよ。一時の時ほど……。


 だから和もお酒を飲むのをやめて、『ゴクン』と、唾を飲み込み、自身の喉を鳴らしながら従兄の様子を緊張しながら見詰めるのだよ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る