第38話 俺は他界しちゃった~ (1)

「はぁあああっ! お前ぇえええっ! 何を考えているのだ! いい加減にしろ! 誰の許可を得て売っているのだ~!」


 う~ん、この男──。


 名前を太田和というらしい?


 何故だかわからぬが? 自身のスマートフォンにかかり鳴らした相手と会話をした。


 すると会話の最中にいきなりこんな怒号をあげた。


 周りに居る人達や通りすがりの人達の迷惑などを全く考慮しないであげた。


 と、いうか? 彼は六十近い年齢なのだが、過去にヤンキーだったという栄光もあり、若い頃から他人に気を遣い迷惑をかけないようにするといった気遣いが余りできないように見える。


「(いいじゃない、別に家を売っても。どうせ子供達は誰も、こんな地方の田舎町にあるような家などいらないと言っているのだから……。それに毎月支払う住宅ローンの返済の方も辛いから、売れるものなら売りたいのよ。お父さん……)」


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