前のエピソード――第29話プロローグと、言うよりも？どうしようもない男……（29）

「わぁりゃあああっ！　よくも儂の顔を好き放題殴ってくれたの～。儂はこの後病院に行って診断書を取って警察に行くようにするから。そしてお前を傷害罪で訴えてやるからなぁあああっ！　お前に一方的に殴られたとぉおおおっ！　だから覚悟をしていろよ。お前ぇえええっ！　儂は絶対にお前への告知を取り下げてやらないからな、覚悟をしていろよ。お前ぇえええっ！」

　まあ、こんな感じで男は、最後の気力を振り絞り、会社の社長等に負け惜しみの怒号を放つ──。

　彼自身の瞳を『メラメラ』と、燃えさせながら、若い会社の社長等を血気盛んに睨み──。

　更に自身の顔を突き出すのだよ。『ほら～、ほら～、もっと殴るなら殴ってみろ～。儂の顔を～』と言わんばかりにね。